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メタ解析
AF患者における低用量NOACの有効性・安全性
Efficacy and safety of reduced-dose non-vitamin K antagonist oral anticoagulants in patients with atrial fibrillation: a meta-analysis of randomized controlled trials
結論 非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)低用量基準に合致している患者は,抗凝固薬投与時に血栓塞栓性および出血性合併症のリスクが上昇していた。NOACは用量を適切に調整すれば,warfarinにくらべ有益性/有害性のプロファイルを改善する。本知見は,適応があればNOACの基準通りの低用量を投与すべきことを強調するものである。

目的 NOACは患者または臨床因子により減量が必要となる。本メタ解析ではNOACの主要第III相試験より,低用量基準に合致している患者において,低用量NOACのwarfarinに比しての有効性および安全性を評価した。さらに,NOACのwarfarinに比しての有効性が低用量基準合致患者と標準用量基準合致患者とで異なるかの検討も行った。
方法 PubMed,CENTRAL,CINAHL,EMBASEにて,データベース開設日より2018年6月まで検索。文献リストのハンドサーチ,FDAならびにEMAウェブサイトも参照した。
対象:心房細動患者において,事前に定められた低用量基準を有するNOACをwarfarin(標的INR 2.0~3.0)と比較し,1年以上の追跡を行った第III相試験。
除外:第II相試験,観察研究,カテーテルアブレーションなどのインターベンションの試験。
対象 3試験(ROCKET AFARISTOTLEENGAGE AF-TIMI 48)。
46,426例。
主な結果 ・低用量投与基準合致患者と標準用量投与基準合致患者の比較
イベント発症率は治療(warfarin,NOAC)の別にかかわらず,低用量投与基準合致患者のほうが標準用量投与基準合致患者より高かった。
脳卒中/全身性塞栓症:低用量投与基準合致患者2.70%/年 vs. 標準用量投与基準合致患者1.60%/年。
大出血:4.35%/年 vs. 2.87%/年。

・低用量投与基準合致患者における低用量NOACの有効性
低用量投与基準合致患者におけるwarfarinに比しての低用量NOACの有効性は,標準用量投与基準合致患者におけるwarfarinに比しての標準用量NOACの有効性と一貫していた。
[脳卒中/全身性塞栓症(交互作用p=0.89)]
低用量投与基準合致患者:RR 0.84,95%CI 0.69-1.03。
標準用量投与基準合致患者:RR 0.86,95%CI 0.77-0.96。
[大出血(交互作用p=0.26)]
低用量投与基準合致患者:RR 0.70,95%CI 0.50-0.97。
標準用量投与基準合致患者:RR 0.87,95%CI 0.70-1.08。
[頭蓋内出血(交互作用p=0.78)]
低用量投与基準合致患者:RR 0.58,95%CI 0.34-0.98。
標準用量投与基準合致患者:RR 0.53,95%CI 0.40-0.69。
[致死的出血(交互作用p=0.41)]
低用量投与基準合致患者:RR 0.43,95%CI 0.25-0.75。
標準用量投与基準合致患者:RR 0.57,95%CI 0.39-0.84。
[死亡(交互作用p=0.93)]
低用量投与基準合致患者:RR 0.89,95%CI 0.75-1.06。
標準用量投与基準合致患者:RR 0.88,95%CI 0.81-0.97。
文献: Wang KL, et al. Efficacy and safety of reduced-dose non-vitamin K antagonist oral anticoagulants in patients with atrial fibrillation: a meta-analysis of randomized controlled trials. Eur Heart J 2018. pubmed
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