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Vinogradova Y et al Risks and benefits of direct oral anticoagulants versus warfarin in a real world setting: cohort study in primary care
結論 全体として,apixabanはwarfarinにくらべ大出血,頭蓋内出血,消化管出血が少なく,もっとも安全な薬剤であった。rivaroxabanと低用量aspirinはwarfarinにくらべ,全死亡リスク上昇と関連していた。

目的 直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)のエビデンスはおもに心房細動患者に対する臨床試験にもとづいており,リアルワールドのさまざまな患者における安全性については懸念が残る。本研究では,DOACを投与されている患者において,リスク(大出血,死亡)およびベネフィット(脳梗塞,静脈血栓塞栓症[VTE])をwarfarinと比較した。主要評価項目:入院または死亡に至る大出血。副次評価項目:脳梗塞,VTE,全死亡。
デザイン 前向きコホート研究。
セッティング 多施設(1,814施設[診療所]),英国。
期間 登録期間は2011年1月~2016年3月(CPRD)または2016年10月(QResearch)。
対象患者 196,061例。2つの医療データベース(CPRD,QResearch)より特定された,warfarin,dabigatran,rivaroxaban,apixabanをはじめて処方された21~99歳の患者。
【除外基準】登録前の12ヵ月間に何らかの抗凝固薬を処方,登録前の診療記録<12ヵ月またはタウンゼントスコア(貧困度についてのスコア)のデータがない症例。
【患者背景】平均年齢は心房細動コホート75歳,非心房細動コホート66歳。うっ血性心不全13%,7%。冠疾患25%,17%。高血圧62%,42%。糖尿病19%,15%。脳梗塞既往19%,13%。VTE 6%,50%。
治療法 処方薬の内訳は,心房細動コホート(103,270例)ではwarfarin 70,585例(68%),dabigatran 5,537例(5%),rivaroxaban 16,547例(16%),apixaban 10,601例(10%)。
非心房細動コホート(92,791例)ではwarfarin 61,646例(66%),dabigatran 2,207例(2%),rivaroxaban 21,316例(23%),apixaban 7,622例(8%)。
追跡完了率
結果

●評価項目
[心房細動コホート]
warfarinにくらべ,apixabanは大出血リスク低下(HR 0.66,95%CI 0.54-0.79),頭蓋内出血リスク低下(HR 0.40,95%CI 0.25-0.64)と,dabigatranは頭蓋内出血リスク低下(HR 0.45,95%CI 0.26-0.77)と関連していた。
全死亡リスク上昇はrivaroxaban(HR 1.19,95%CI 1.09-1.29),apixaban低用量(HR 1.27,95%CI 1.12-1.45)でみられた。
[非心房細動コホート]
warfarinにくらべ,apixabanは大出血リスク低下(HR 0.60,95%CI 0.46-0.79),全消化管出血リスク低下(HR 0.55,95%CI 0.37-0.83),上部消化管出血リスク低下(HR 0.55,95%CI 0.36-0.83)と,rivaroxabanは頭蓋内出血リスク低下(HR 0.54,95%CI 0.35-0.82)と関連していた。
全死亡リスクの上昇はrivaroxaban(HR 1.51,95%CI 1.38-1.6),apixaban低用量(HR 1.34,95%CI 1.13-1.58)でみられた。

●有害事象

文献: Vinogradova Y, et al. Risks and benefits of direct oral anticoagulants versus warfarin in a real world setting: cohort study in primary care. BMJ 2018; 362: k2505. pubmed
関連トライアル Abraham NS et al, ARISTOTLE, ARISTOTLE major bleeding, Chang HY et al, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, Larsen TB et al, Larsen TB et al, Lip GY et al, REAFFIRM, ROCKET AF temporary interruption, Staerk L et al, 高齢者におけるDOACの有効性および有害性
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