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メタ解析
抗血小板療法とCMB,脳内出血の関連
Antiplatelet Therapy, Cerebral Microbleeds, and Intracerebral Hemorrhage: A Meta-Analysis
結論 抗血小板薬は脳葉限局微小出血リスクと関連し,脳微小出血(CMB)を有する患者では脳内出血リスクが上昇していた。

目的 先行のメタ解析より,抗血小板療法がCMBリスクを上昇させると報告されていたが,対象となった試験の数は限られていた。本研究では,大規模な統合解析を行い,(1)抗血小板療法はCMBリスク上昇と関連し,脳葉限局または深部/テント下ではその影響は異なる,(2)CMBは抗血小板療法関連脳内出血リスクを上昇させる,という仮説を検討した。
方法 PubMedおよびEMBASEにて,1997年1月1日~2017年12月1日に出版された論文を検索した。
対象:入院時にGRE法T2*強調画像または磁化率強調画像(SWI)にてCMBを検出,CMBの有病率および分布,抗血小板療法歴を評価した試験。
除外:症例報告など。
対象 37研究,20,988例(抗血小板薬群5,419例+抗血小板薬なし群15,569例)。
主な結果 ・CMB有病率
CMBは抗血小板薬群1,724例(31.8%)のほうが抗血小板薬なし群3,592例(23.1%)より多かった(統合OR 1.21,95%CI 1.07-1.36,I2=51.7%,p=0.002)。
この結果は,虚血性脳卒中/一過性脳虚血発作(TIA)の有無にかかわらず同様であった。脳内出血患者では,関連は認められなかった。
虚血性脳卒中/TIAあり:抗血小板薬群869/2,734例(31.8%),抗血小板薬なし群1,515/5,727例(26.5%),統合OR 1.27,95%CI 1.15-1.41,I2=41.1%,p=0.000。
虚血性脳卒中/TIAなし:抗血小板薬群161/1,086例(14.8%),抗血小板薬なし群954/7,116例(13.4%),統合OR 1.69,95%CI 1.38-2.06,I2=29.4%,p=0.000。
脳内出血あり:抗血小板薬群310/669例(46.3%),抗血小板薬なし群432/860例(50.2%),統合OR 0.98,95%CI 0.81-1.18,I2=0%,p=0.813。

・CMBの部位
脳葉限局MBは抗血小板薬との関連が認められたが(抗血小板薬群における抗血小板薬なし群に対する統合OR 1.45,95%CI 1.15-1.84,I2=0%,p=0.002),深部/テント下では認めなかった(OR 1.37,95%CI 0.98-1.90,I2=77.7%,p=0.062)。

・抗血小板薬群におけるCMBの有無別の脳内出血発症率
抗血小板薬群において,脳内出血発症率はCMBあり例のほうがなし例より高かった(OR 3.40,95%CI 2.00-5.78,I2=26.9%,p=0.000)。

出版バイアスは認めなかった(Egger test p=0.777,Begg test p=0.824)。
文献: Qiu J, et al. Antiplatelet Therapy, Cerebral Microbleeds, and Intracerebral Hemorrhage: A Meta-Analysis. Stroke 2018; 49: 1751-4. pubmed
関連トライアル AFを有する脳梗塞患者における脳微小出血,抗凝固療法,出血リスク, 血栓溶解療法後の脳微小出血,脳内出血,機能的転帰, 脳微小出血と血栓溶解療法後の脳内出血
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