抗血栓トライアルデータベース
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Dresden NOAC Registry apixaban
結論 本結果は,日常臨床でapixabanを投与されている患者において,有効性および相対的安全性の確認に寄与するものである。また,apixabanの中止率はビタミンK拮抗薬について報告されているものより低かった。

目的 心房細動患者の脳卒中予防に関して,apixabanの有効性ならびに安全性はARISTOTLEで示されたが,日常臨床での検証が必要である。そこで,日常臨床で非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)を用いている3,000例以上を登録している進行中の登録研究において,apixabanの有効性・安全性を検討した。有効性主要評価項目:脳卒中+一過性脳虚血発作(TIA)+全身性塞栓症の複合。安全性主要評価項目:ISTH出血基準大出血
デザイン 前向き登録研究(非介入試験)。NCT01588119。
セッティング 多施設(参加医師230名),ドイツ。
期間 登録期間は2012年12月1日~2015年8月31日。平均追跡期間803.5日。
対象患者 514例。apixabanを3ヵ月以上投与されている心房細動患者。
【除外基準】なし。
【患者背景】年齢中央値は5mg群74歳,2.5mg群83歳(p<0.0001)。それぞれの男性62.9%,48.2%(p=0.0054)。心不全23.0%,32.7%(p=0.0374)。高血圧80.0%,78.2%。糖尿病28.7%,30.0%。TIA/脳卒中/全身性塞栓症既往7.4%,10.9%。aspirin併用5.4%,6.4%。腎機能障害6.9%,26.4%(p<0.0001)。CHADS2スコア≧2点58.7%,79.1%(p=0.0003)。CHA2DS2-VAScスコア≧2点89.6%,93.6%。HAS-BLED出血リスクスコア≧2点46.0%,60.0%(p=0.0037)。
治療法 薬物療法は担当医の裁量とし,404例(78.6%)にapixaban 5mg 1日2回,110例(21.4%)に同2.5mg 1日2回が投与された。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
apixabanの減量について,年齢および体重のデータは完全であったが,GFR値が記録されていたのは標準用量(5mg)群181例(44.8%),低用量(2.5mg)群74例(67.3%)であった。
5mg群では,少なくとも18例(4.7%)で減量を要した可能性があった一方,2.5mg群のうち,減量の理由が明確であったのは27例であった(24.5%;GFR値は不明だが80歳以上かつ体重<60kgの1例を含む)。
有効性主要評価項目は,intention-to-treat解析集団では2.4%/年(95%CI1.5-3.5),on-treatment解析集団では1.8%/年(1.0-2.8)であった。on-treatmentの発症率は,5mg群1.6%/年(0.8-2.7)のほうが2.5mg群2.6%/年(0.8-6.1)にくらべ,数値的には低かったが,有意差は認められなかった(p=0.2855)。
on-treatment解析集団における大出血発症率は2.8%/年(1.9-4.1)で,5mg群2.2%/年(1.3-3.6)のほうが2.5mg群5.3%/年(2.5-9.7)より低かった(p=0.0264)。全出血は,全体では50.0%/年(44.3-56.2),5mg群では50.3%/年(43.9-57.3),2.5mg群では48.9%/年(37.3-63.0)と同程度であった。
on-treatment解析集団における全死亡率は,4.0%/年であった。
追跡期間中,122例(12.5%/年)ではapixabanを中止した。継続率は,第360日では83.9%,第720日では78.1%。

●有害事象

文献: Helmert S, et al. Effectiveness and safety of apixaban therapy in daily-care patients with atrial fibrillation: results from the Dresden NOAC Registry. J Thromb Thrombolysis 2017; 44: 169-78. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE according to age, ARISTOTLE cardioversion, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE outcome of major bleeding, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, ARISTOTLE type and duration of AF, AVERROES, AVERROES bleeding, AVERROES previous stroke/TIA, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, Dresden NOAC registry, Larsen TB et al, ORBIT-AF II Registry off-label dosing, PROTECT AF, ROCKET AF post hoc analysis
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