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RE-LY according to age
結論 心房細動患者における脳卒中予防および頭蓋内出血について,dabigatranはwarfarinにくらべ,全年齢層でベネフィットが認められた。頭蓋外大出血についてのdabigatranの影響は年齢依存性であったことから,80歳以上の患者では110mg 1日2回の選択が推奨される。

目的 心房細動患者における脳卒中リスクは年齢とともに増加する。そのため高齢患者では脳卒中予防に特に重点を置く必要があるが,出血リスクを懸念し,抗凝固療法が不十分となることが多い。RE-LYの75歳をカットオフ値としたサブ解析において,dabigatran両用量はwarfarinにくらべ,頭蓋内出血は高齢/若齢患者の両方で低減したが,頭蓋外出血は,若齢患者では両用量とも低減したものの,高齢患者では同程度または増加がみられた。本解析では脳卒中,出血,死亡について,年齢を連続変数とした解析ならびに4つのグループで分けての解析により,dabigatranとwarfarinの比較を行った。有効性主要評価項目:脳卒中,全身性塞栓症。安全性主要評価項目:大出血。
デザイン RE-LYはPROBE,非劣性試験。NCT00262600。
セッティング 多施設(951施設),44ヵ国(日本を含む)。
期間 追跡期間中央値2.0年。
対象患者 18,113例。1つ以上の脳卒中リスク因子をもつ心房細動患者。
【除外基準】-
【患者背景】患者数は75歳未満群10,855例(59.9%),75~79歳群4,231例(23.4%),80~84歳2,305例(12.7%),85歳以上群722例(4.0%)。それぞれの男性67.4%,59.5%,56.2%,52.9%*。平均CHADS2スコア1.85,2.57,2.58,2.67*。平均CHA2DS2-VAScスコアは3.15,4.23,4.28,4.40*。脳卒中/一過性脳虚血発作既往20.9%,18.1%,18.7%,22.2%(p=0.0002)。心不全36.4%,24.2%,26.0%,30.7%*。心筋梗塞既往16.1%,16.8%,17.7%,18.1%。冠動脈疾患27.2%,28.6%,29.3%,27.0%。心臓弁膜症19.6%,23.1%,27.3%,28.5%**p<0.0001
治療法 RE-LYは以下の3群に無作為割付。
dabigatran 110mg群:6,015例。110mg 1日2回投与。
dabigatran 150mg群:6,076例。150mg 1日2回投与。
warfarin群:6,022例。INR 2.0~3.0となるよう用量調整投与。
追跡完了率
結果

●評価項目
有効性主要評価項目について,dabigatran両用量のwarfarinに対する有効性は,年齢を連続変数とした場合,4グループに分けた場合のいずれも一貫していた。
[110mg群]75歳未満:HR 0.93,95%CI 0.70-1.22,75~79歳:HR 1.08,0.73-1.60,80~84歳:HR 0.75,0.46-1.23,85歳以上:HR 0.52,0.21-1.29(連続変数での交互作用p=0.253,グループでの交互作用p=0.394)。
[150mg]75歳未満:HR 0.63,0.46-0.86,75~79歳:HR 0.65,0.42-1.01,80~84歳:HR 0.67,0.41-1.01,85歳以上 HR 0.70,95%CI 0.31-1.57(連続変数での交互作用p=0.498,グループでの交互作用p=0.996)。
頭蓋内出血についても,dabigatran用量のwarfarinに対する安全性は年齢にかかわらず一貫していた。
[110mg群]75歳未満:HR 0.22,95%CI 0.11-0.45,75~79歳:HR 0.51,0.25-1.04,80~84歳:HR 0.30,0.11-0.82,85歳以上:HR 0.13,0.02-1.04(連続変数での交互作用p=0.667,グループでの交互作用p=0.347)。
[150mg]75歳未満:HR 0.43,0.25-0.74,75~79歳:HR 0.23,0.09-0.60,80~84歳:HR 0.55,0.25-1.21,85歳以上 HR 0.61,0.20-1.87(連続変数での交互作用p=0.548,グループでの交互作用p=0.481)。
頭蓋外大出血については,dabigatran両用量とも年齢との交互作用が認められ,若齢層ではリスクが抑制されたが,年齢が上がると同等または上昇した。
[110mg群]75歳未満:HR 0.72,95%CI 0.57-0.90,75~79歳:HR 1.03,0.78-1.37,80~84歳:HR 1.50,1.03-2.18,85歳以上:HR 1.32,0.73-2.38(連続変数での交互作用p<0.001,グループでの交互作用p=0.004)。
[150mg]75歳未満:HR 0.78,0.62-0.97,75~79歳:HR 1.22,0.93-1.61,80~84歳:HR 1.68,1.18-2.41,85歳以上 HR 1.41,0.80-2.49(連続変数での交互作用p<0.001,グループでの交互作用p=0.001)。

●有害事象

文献: Lauw MN, et al. Effects of dabigatran according to age in atrial fibrillation. Heart 2017; 103: 1015-23. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE major bleeding, Chan YH et al, Graham DJ et al, Hernandez I et al, Hernandez I et al, Larsen TB et al, Larsen TB et al, Larsen TB et al, RE-CIRCUIT, RE-LY, RE-LY Asian subgroup, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY intracranial hemorrhage, RE-LY Japanese population, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, RE-LY risk of bleeding, RELY-ABLE, ROCKET AF elderly patients
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