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メタ解析
白質病変と脳内出血および機能的転帰との関連
結論 血栓溶解療法をうけた虚血性脳卒中患者において,白質病変の存在および重症度は,症候性脳内出血および機能的転帰不良リスク上昇と関連していた。

目的 白質病変と症候性脳内出血の関連については,先行研究では症候性脳内出血リスクならびに転帰不良と関連するとする結果,しないとする結果の両方の報告がある。本研究では,血栓溶解療法(静注/動注)前の神経画像上の白質病変が症候性脳内出血リスクまたは転帰不良リスクの上昇と関連しているか,システマティックレビューおよびメタ解析を行った。
方法 1995年1月1日~2015年9月1日,MEDLINEおよびEMBASEにて検索。検索論文の文献リストも確認した。言語の制限は設けなかった。
検索対象:血栓溶解療法をうけた虚血性脳卒中患者において,機能的転帰(3ヵ月後のmRS)または症候性脳内出血について,治療前の神経画像(CT/MRI)上の白質病変との関連で検討した前向き/後ろ向き研究。
除外:症例報告。
対象 15試験,6,967例。このうち白質病変例は2,934例(42.1%)。
主な結果 ・症候性脳内出血(10試験,5,551例)
血栓溶解療法後の症候性脳内出血発症率は白質病変例6.6%で,病変なし例4.1%にくらべ高かった(絶対リスク上昇2.5%,RR 1.65,95%CI 1.26-2.16,p=0.001,I2=28.0%)。
白質病変の程度による比較(8試験,4,192例)では,なし~軽度例10.2%で,中等度~重度例4.0%にくらべ高かった(絶対リスク上昇6.2%,RR 2.40,95%CI 1.83-3.14,p=0.001,I2=0%)。

・機能的転帰不良(8試験,3,401例)
機能的転帰不良(3ヵ月後のmRS≧2)は白質病変例68.0%で,病変なし例52.6%にくらべ多かった(絶対リスク上昇15.4%,RR 1.30,95%CI 1.19-1.42,p=0.001,I2=13.7%)。
白質病変の程度による比較(6試験,3,659例)では,なし~軽度例76.0%で,中等度~重度例58.5%にくらべ多かった(絶対リスク上昇17.5%,RR 1.31,95%CI 1.22-1.42,p=0.001,I2=13.2%)。
文献: Kongbunkiat K, et al. Leukoaraiosis, intracerebral hemorrhage, and functional outcome after acute stroke thrombolysis. Neurology 2017; 88: 638-645. pubmed
関連トライアル 血栓溶解療法後の頭蓋内出血, 前方循環閉塞に対する血栓溶解療法, 脳微小出血と血栓溶解療法後の脳内出血
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