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VISTA sex differences
結論 rt-PA非施行の脳卒中患者において,機能的転帰(mRS)は男女でほぼ同様であった。rt-PAに対する反応にも性差を認めなかった。年齢-性別の非線形の交互作用より,機能的自立の推測が改善された。本結果は脳卒中における性別関連研究で考慮されなければならない。

目的 rt-PA治療の性差については,女性のほうが治療のベネフィットをうけられる,あるいは性差は認めないなど,研究により結果が分かれている。本研究はVISTAのデータを用い,さまざまな年齢層の脳卒中患者について,(1)関連する予測因子で補正後,rt-PAをうけない患者の経過は男女で異なる,(2)同様に予測因子で補正後,rt-PAに対する反応は男女で異なる,という2つの仮説を検証した。主要評価項目:90日後のmodified Rankin Score(mRS)
デザイン 登録研究。
セッティング
期間 試験期間は1998~2008年。
対象患者 8,028例(女性3,630例+男性4,398例)。発症から無作為割付までの経過時間が<7時間の虚血性脳卒中患者。coarsened exact matchingは4,575例(女性2,204例+男性2,371例)。
【除外基準】-
【患者背景】年齢中央値は女性74歳,男性70歳(p<0.001)。発症-無作為割付時間中央値4時間,4時間(p=0.044)。ベースライン時のNational Institute of Health stroke scale(NIHSS)中央値13,12(p<0.001)。BMI 26.1,26.1.リスク因子:高血圧76.4%,67.8%,糖尿病22.5%,23.4%,心房細動31.7%,23.6%,心筋梗塞10.9%,18.6%。rt-PA投与28.5%,31.1%(p=0.012)。
治療法 治療適応例にrt-PA静注。
追跡完了率
結果

●評価項目
rt-PA非施行例において,年齢やNIHSSなどの予測因子を補正後,mRSについては性差を認めなかった(OR 0.96,95%CI 0.85-1.06)。mRSの定義にかかわらず,女性のrtPAに対する反応は男性と同等であった(交互作用p=0.46,交互作用の相対過剰リスク0)。mRS 0~2を達成するためのNNTは女性6.8,男性6.7,同0~1では女性11.2,男性11.1であり,男女で一致していた。
転帰良好(mRS 0~2)の可能性について,年齢-性別解析によると,女性は男性にくらべ,<45歳では可能性が高かったが,45歳以上では不利な結果がみられた(交互作用p=0.004)。
性差,rt-RAと出血性合併症との間に関連はみられなかった。

●有害事象

文献: Hametner C, et al.; VISTA Collaborators. Sex and Stroke in Thrombolyzed Patients and Controls. Stroke 2017; 48: 367-74. pubmed
関連トライアル Danish Stroke Registry, HERMES, IST-3 mild stroke, Kruetzelmann A et al, Mehta RH et al, SITS-ISTR sex differences, SITS-ISTR/VISTA prior stroke/DM, TIMS-China, TTT-AIS II, VISTA baseline severity, VISTA impact of atrial fibrillation, VISTA influence of age, 脳梗塞患者に対する血管内治療
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