抗血栓トライアルデータベース
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ORBIT-AF registry triple vs. dual antithrombotic therapy
結論 心房細動と冠動脈疾患を合併している患者において,抗血栓薬の選択は患者の脳卒中や出血リスクに影響されていなかった。抗血栓薬3剤併用患者は同2剤併用患者にくらべ,理由を問わない入院をする可能性が高かった。

目的 心房細動と冠動脈疾患の両方を有する患者において,抗血栓薬3剤併用(抗血小板薬2剤併用[DAPT]+経口抗凝固薬[OAC];TT)または抗血栓薬2剤併用(OAC+抗血小板薬単剤[OAC+AA]もしくは抗血小板薬2剤併用[DAP])の使用および転帰について,ORBIT-AF registryのデータを用いて検討した。評価項目:ORBIT-AF registry登録後1年以内の全入院,心筋梗塞,血行再建術(PCI/CABG),脳卒中/全身性塞栓症または一過性脳虚血発作(TIA),ISTH出血基準大出血
デザイン ORBIT-AF registryは前向き登録研究。
セッティング 多施設(本解析は154施設),米国。
期間 登録期間は2010~2011年。
対象患者 1,827例。ORBIT-AF registry 登録患者(18歳以上,心電図で心房細動が確認された患者)10,135例のうち,抗血栓薬を3剤または2剤併用している,冠動脈疾患を有する症例。
【除外基準】-
【患者背景】年齢中央値はTT群73歳,OAC+AA群76歳,DAP群79歳。それぞれの女性27%,27%,36%。高血圧92%,90%,87%。脂質異常症90%,89%,89%。糖尿病43%,39%,34%。心不全46%,49%,46%。DES留置から1年以内25%,2%,13%。消化管出血既往8%,9%,19%。脳血管イベント既往21%,21%,19%。クレアチニンクリアランス(mL/分)74,67,58。
治療法 TTは155例(8.5%,大部分がwarfarin+aspirin+clopidogrel),OAC+AAは1,468例(80.4%,AAはaspirinがもっとも多く[90%],ついでclopidogrel[10%],prasugrel[0.1%])DAPは204例(11.2%,aspirin 100%,clopidogrel 96%,prasugrel 3.9%)。
追跡完了率
結果

●評価項目
TTの使用は患者の脳卒中または出血のリスクに影響されていなかった。
ベースライン時にTTを投与されていた患者は全入院(心血管関連を含む)が多かった(OAC+AAに対し補正後HR 1.75,95%CI 1.35-2.26,p<0.0001,DAP に対し補正後HR 1.82,95%CI 1.25-2.65,p=0.0018)。
出血,脳卒中,死亡については群間差を認めなかった。
全死亡;OAC+AA対TT:補正後HR 0.77,0.31-1.92,DAP対TT:補正後HR 0.34,0.05-2.36。
脳卒中,TIA,心筋梗塞,全身性塞栓症,血行再建術;OAC+AA対TT:補正後HR 1.68,0.88-3.18,DAP対TT:補正後HR 1.74,0.65-4.64。
大出血初発;OAC+AA対TT:補正後HR 1.19,0.55-2.53,DAP対TT:補正後HR 1.55,0.44-5.47。

●有害事象

文献: Lopes RD, et al. Triple Versus Dual Antithrombotic Therapy in Patients With Atrial Fibrillation and Coronary Artery Disease. Am J Med 2016; 129: 592-9.e1. pubmed
関連トライアル ACTION Registry-GWTG triple therapy, ACTIVE W CHADS2 score, ACTIVE W INR control, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, APPRAISE-2 post hoc analysis, ISAR-TRIPLE, KAMIR, Lamberts M et al, Lamberts M et al, Lamberts M et al, Lamberts M et al, Ontario Stroke Registry, ORBIT-AF, Sarafoff N et al, 心血管疾患リスクを有する患者におけるaspirin+OAC併用とOAC単独投与の比較, 心房細動患者に対する脳卒中予防療法における年齢効果
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