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ENGAGE AF-TIMI 48 regional differences
結論 中国,韓国,台湾では,高用量edoxabanの相対的有効性および安全性が日本におけるそれより大きかった。これは,ベースライン時の患者特性およびTTRの差で部分的に説明できる。
コメント  ENGAGE AF-TIMI 48試験における有効性および安全性のデータを,日本と,日本以外の東アジア(中国,韓国,台湾;EA)で比較した論文である。EAにおいて日本よりも有効性,安全性が大きいが,中でもその原因となる因子で注目されるのは,ワルファリンコントロールの程度と,ワルファリンナイーブの症例割合の違いである。ワルファリンコントロールを示す指標TTRは,日本では70%ときわめて高い一方,EAでは56%であった。また,ワルファリンナイーブ症例は,日本は10~20%,EAでは約2/3とEAで多かった。この二つの要因は,対照群となるワルファリン群の結果に大きく影響し,エドキサバンと比較した場合に,EAでのよりよい結果を導いたといえるであろう。
 一方,頭蓋内出血は,たとえ平均TTR 70%のワルファリン群と比較しても高用量エドキサバンにより61%のリスク軽減が示されており,全体の成績と一貫した結果が示された。(是恒之宏

目的 ENGAGE AF-TIMI 48において,edoxabanはwarfarinにくらべ,血栓塞栓症予防については非劣性を示した一方,出血は抑制された。本解析では,日本人では他の東アジア人(中国,韓国,台湾;EAと記す)にくらべ,edoxabanの有効性および安全性に地域差が認められるか,検討を行った。有効性主要評価項目:脳卒中+全身性塞栓症の複合。安全性主要評価項目:ISTH出血基準大出血
デザイン ENGAGE AF-TIMI 48は無作為割付,二重盲検,ダブルダミー。
セッティング ENGAGE AF-TIMI 48は多施設,複数国。
期間 追跡期間中央値は2.8年。
対象患者 1,943例。ENGAGE AF-TIMI 48参加患者(21歳以上,心房細動の記録があり,CHADS2スコア2点以上,試験期間中に抗凝固療法を予定されている症例)21,105例のうち,日本(1,010例),EA(計933例)の患者。
【除外基準】可逆性心房細動,クレアチニンクリアランス(CrCl)<30mL/分,出血高リスク,抗血小板薬2剤併用療法中,中等度以上の僧帽弁狭窄,他に抗凝固療法の適応病態を有する,急性冠症候群/冠動脈血行再建術/脳卒中発症から30日以内など。
【地域別の患者背景】年齢中央値は日本人患者72歳,EA患者71歳(p=0.001)。それぞれの女性22%,35%(p<0.0001)。脳卒中/一過性脳虚血性発作既往40%,45%(p=0.02)。平均CHADS2スコア2.8,2.9。HAS-BLED出血リスクスコア2.3,1.8(p<0.0001)。無作為割付時の試験薬用量減量51%,43%(p=0.0002)。以前のビタミンK拮抗薬服用から60日以内82%,35%(p<0.0001)。無作為割付時の薬物療法:aspirin 23%,34%(p<0.0001),amiodarone 1.3%,7.7%(p<0.0001)。平均TTR 70%,56%(p<0.001)。
治療法 ENGAGE AF-TIMI 48はCHADS2スコア2~3点/4~6点,edoxabanの減量の必要性により層別化後,以下の3群に割付。
edoxaban高用量群:646例(日本人336例+EA 310例)。60mg 1日1回投与。
edoxaban低用量群:653例(337例+316例)。30mg 1日1回投与。
warfarin群:644例(337例+307例)。PT-INR 2.0~3.0となるよう用量調整投与。日本のガイドラインでは,≧70歳の患者に対してはPT-INR 1.6~2.6が推奨されているが,本試験では日本を含む全参加国にて2.0~3.0となるよう用量を調整した。
edoxaban両用量群とも,CrCl 30~50mL/分,体重≦60kg,P糖蛋白阻害薬併用の場合,用量を半分に減量した。
追跡完了率
結果

●評価項目
有効性,安全性とも,主要評価項目に関して試験薬と地域差の交互作用を認めた。
有効性(交互作用のp=0.052)
EA:warfarin群4.07%/年,edoxaban群1.17%/年,HR 0.31,95%CI 0.14-0.68,p=0.004,日本:1.56%/年,1.47%/年,HR 0.95,0.44-2.09,p=0.91。
安全性(交互作用のp=0.048)
EA:warfarin群5.85%/年,edoxaban群2.23%/年,HR 0.39,95%CI 0.21-0.71,p=0.002,日本:4.03%/年,3.38%/年,HR 0.84,0.51-1.40,p=0.51。
頭蓋内出血(交互作用のp=0.54)
EA:warfarin群2.42%/年,edoxaban群0.58%/年,HR 0.24,95%CI 0.08-0.73,p=0.01,日本:1.55%/年,0.61%/年,HR 0.39,0.14-1.09,p=0.07。
[低用量edoxaban]
有効性,安全性とも,主要評価項目に関して試験薬と地域差の交互作用を認めなかった。
有効性(交互作用のp=0.19)
EA:warfarin群4.07%/年,edoxaban群2.84%/年,HR 0.71,95%CI 0.39-1.27,p=0.25,日本:1.56%/年,2.24%/年,HR 1.46,0.72-2.99,p=0.30。
安全性(交互作用のp=0.24)
EA:warfarin群5.85%/年,edoxaban群1.42%/年,HR 0.25,95%CI 0.12-0.51,p<0.001,日本:4.03%/年,1.74%/年,HR 0.44,0.24-0.82,p=0.010。
頭蓋内出血(交互作用のp=0.49)
EA:warfarin群2.42%/年,edoxaban群0.70%/年,HR 0.29,95%CI 0.11-0.82,p=0.02,日本:1.55%/年,0.24%/年,HR 0.16,0.04-0.71,p=0.02。

●有害事象

文献: Shimada YJ, et al. Effects of Regional Differences in Asia on Efficacy and Safety of Edoxaban Compared With Warfarin - Insights From the ENGAGE AF-TIMI 48 Trial. Circ J 2015; 79: 2560-7. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE according to age, ARISTOTLE cardioversion, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE major bleeding, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, ARISTOTLE type and duration of AF, COMPARE, ENGAGE AF-TIMI 48, ENGAGE AF-TIMI 48 cerebrovascular events, ENGAGE AF-TIMI 48 dose and outcomes, ENGAGE AF-TIMI 48 transition to open-label anticoagulation, ENGAGE AF-TIMI 48 VKA experienced and naive, Hokusai-VTE East Asia patients, J-ROCKET AF, J-ROCKET AF renal impairment, Lakkireddy D et al, PROTECT AF, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF East Asian patients, ROCKET AF major bleeding, ROCKET AF previous stroke/TIA, ROCKET AF renal dysfunction, ROCKET-AF persistent vs. paroxysmal, SPAF I-III 2000, SPAF III 1996, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性
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