抗血栓トライアルデータベース
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AMADEUS type of AF
結論 抗凝固療法をうけている心房細動患者において,心血管死,脳卒中,全身性塞栓症のリスクは,以前からの心不全の有無にかかわらず,永続性心房細動患者のほうが非永続性心房細動患者より高かった。

目的 心房細動と心不全はしばしば合併し,死亡率の上昇と関連している。本解析では,AMADEUSのデータより,抗凝固療法をうけている心房細動患者において,有害事象は永続性心房細動患者のほうが非永続性心房細動患者(発作性/持続性)より多いという仮説を検証し,また心不全の影響を心房細動のタイプにより評価した。本解析の有効性評価項目:心血管死+脳卒中(出血性,虚血性,原因不明)+全身性塞栓症の複合。安全性評価項目:warfarin群における大出血。
デザイン AMADEUSはPROBE,非劣性試験。
セッティング 多施設,複数国。
期間 追跡期間中央値は11.6ヵ月。
対象患者 4,556例。ECGによって確認された非弁膜症性心房細動患者で,リスク因子(脳梗塞/一過性脳虚血発作[TIA]/全身性塞栓症の既往,薬物療法を必要とする高血圧,左室機能障害,>75歳,65~75歳で糖尿病または症候性冠動脈疾患を有する)のうち1つ以上を有するために長期抗凝固療法の適応のある者。
【除外基準】抗凝固療法禁忌または他に適応病態がある,クレアチニンクリアランス10mL/分未満,コントロール不良の出血の可能性をともなう最近の侵襲的手技またはその予定など。
【患者背景】平均年齢は非永続性心房細動患者69.0歳,永続性心房細動患者71.1歳*。それぞれの男性62.4%,69.9%*。高血圧80.2%,74.5%*。糖尿病18.0%,20.9%(p=0.01)。脳卒中/TIA/血栓塞栓症既往24.4%,23.4%。平均CHA2DS2-VAScスコア3.3,3.5**p<0.001
治療法 AMADEUSはidraparinux群(固定用量投与),warfarin群(用量調整投与)に無作為割付。
追跡完了率
結果

●評価項目
非永続性心房細動は2,072例(コホートの46%),このうち339例(16%)が以前からの心不全を有していた。永続性心房細動は2,484例(54%),このうち心不全有病率は730例(29%)で,非永続性心房細動患者にくらべ高かった(p<0.001)。
全体では,心血管疾患による死亡は57例,脳卒中または全身性塞栓症は45例(いずれも1.4%/年)。
有効性評価項目発症率は,永続性心房細動患者68例(3.0%/年),非永続性患者31例(1.7%/年)。
多変量解析によると,以下の項目は評価項目と独立して関連していた。
永続性心房細動(非永続性に比し):HR 1.66,95%CI 1.08-2.55,p=0.02。
クレアチニン:HR 0.35,95%CI 0.19-0.66,p=0.001。
脳卒中/TIA/全身性塞栓症既往:HR 1.97,95%CI 1.31-2.96,p=0.001。
心血管疾患既往:HR 1.72,95%CI 1.14-2.57,p=0.009。
心不全の存在は永続性心房細動,非永続性心房細動の両方で同じように有害転帰リスクを上昇させた(交互作用p=0.76)。
大出血は,心不全既往患者,既往のない患者の両方において,永続性心房細動と非永続性心房細動との間に差異を認めなかった(心不全既往p=1.00,既往なしp=0.38)。

●有害事象

文献: Senoo K, et al. Residual Risk of Stroke and Death in Anticoagulated Patients According to the Type of Atrial Fibrillation: AMADEUS Trial. Stroke 2015; 46: 2523-8. pubmed
関連トライアル ACTIVE W paroxysmal vs sustained, AMADEUS post hoc analysis, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE type and duration of AF, ENGAGE AF-TIMI 48, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF elderly patients, ROCKET AF intracranial hemorrhage, ROCKET AF major bleeding, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF temporary interruption, ROCKET-AF persistent vs. paroxysmal, Roldan V et al, SPAF III 1998
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