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APPRAISE-2 characterising and predicting bleeding
結論 高リスクの急性冠症候群(ACS)後患者において,apixabanはプラセボにくらべ,短期および長期の出血リスクと関連していた。出血部位のなかでは消化管出血がもっとも多かった。大出血の予測因子は,低リスクACS患者の短期追跡で同定されたものと同一のようであった。

目的 APPRAISE-2では,高リスクのACS後患者において,apixabanはプラセボにくらべ虚血イベントを抑制せず,出血が増加した。本解析では,出血イベントの詳細(発現率,タイプ,時期および部位),ならびに長期出血の予測因子を検討した。APPRAISE-2の安全性主要評価項目:TIMI出血基準大出血
デザイン APPRAISE-2は無作為割付試験。NCT00831441。
セッティング 多施設(858施設),39ヵ国。
期間 追跡期間中央値は240日。
対象患者 7,392例。最近のACS患者で,リスク因子(65歳以上,糖尿病,5年以内の心筋梗塞,脳血管疾患,末梢血管疾患,LVEF≦40%,クレアチニンクリアランス<60mL/分の腎障害,当該イベント後血行再建術を受けていない)を複数有する者。
【除外基準】-
【出血の有無別の患者背景】年齢中央値は出血発現例68歳,非発現例66歳。それぞれの女性33.6%,31.9%。試験対象となったリスク因子:年齢65歳以上68.4%,57.4%,糖尿病50.1%,47.5%,5年以内の心筋梗塞25.2%,26.3%,脳血管疾患10.7%,9.9%,末梢血管疾患20.1%,17.8%,LVEF 40%以下37.5%,40.6%,腎障害34.2%,30.2%,当該イベント後血行再建術を受けていない44.2%,57.1%。ACSの種類:ST上昇型心筋梗塞42.0%,39.2%,非ST上昇型心筋梗塞44.5%,41.1%,不安定狭心症12.6%,19.0%。
治療法 APPRAISE-2はapixaban群(3,705例,5mg 1日2回投与),プラセボ群(3,687例)に無作為割付。
追跡完了率
結果

●評価項目
約7,000例登録後,独立データモニタリング委員会は,apixaban群において臨床的に重要な出血の増加がみられた一方,これを補うに足る虚血イベントの抑制が認められなかったため試験中止を勧告し,試験は中止された。
TIMI大/小出血は1.5%,ISTH出血基準大出血または大出血ではないが臨床的に問題となる出血(CRNM)は2.2%,全出血は13.3%であった。
出血発現率はACS直後がもっとも高かった(ISTH大出血/CRNM出血:最初の30日間 0.11%/年,30日以降0.03%/年)。しかしながら,大出血の60%超は,当該入院最終日の30日以上後に発生した。
大出血のなかでは消化管出血がもっとも多く,TIMI大/小出血の45.9%,ISTH大出血/CRNM出血の39.5%を占めた。
ISTH大出血/CRNM出血の独立予測因子は,以下の項目であった。
高齢(10歳上昇ごと):HR 1.63,95%CI 1.37-1.93,p<0.001。
腎機能障害:HR 1.66,1.14-2.41,p=0.008。
DAPT:HR 2.00,1.17-3.42,p=0.011。
喫煙歴:HR 1.90,1.32-2.73,p<0.001。
白血球数(1,000/μL増加ごと):HR 1.08,1.02-1.15,p=0.014。
当該ACSに対する治療(p<0.001)
PCI vs. 薬物療法:HR 1.38,0.98-1.94,p=0.063。
CABG vs. 薬物療法:HR 11.40,4.54-28.40,p<0.001。

●有害事象

文献: Khan R, et al., Apixaban for Prevention of Acute Ischemic Safety Events (APPRAISE)-2 Steering Committee and Investigators. Characterising and predicting bleeding in high-risk patients with an acute coronary syndrome. Heart 2015; 101: 1475-84. pubmed
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