抗血栓トライアルデータベース
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IST-3 clinically important subgroups
結論 IST-3の二次解析において,治療を避けるべきサブグループは同定されなかった。解析の限界より,脳梗塞既往,糖尿病,高血圧患者では治療を避けるという明確なエビデンスは得られなかった。

目的 IST-3では,発症から6時間以内のalteplase静注は,早期のハザードにかかわらず6ヵ月後の機能的転帰を改善した。本解析では,alteplase静注による症候性頭蓋内出血リスクが受け入れがたいほど高い,もしくは治療によるベネフィットが得られる可能性が低いサブグループがあるか検討した。評価項目:7日以内の全死亡,7日以内の症候性頭蓋内出血,6ヵ月後の機能転帰(Oxford Handicap Score[OHS]により評価)。
デザイン PROBE試験。ISRCTN25765518。
セッティング 多施設(156施設),12ヵ国。
期間 登録期間は2000年5月~2011年7月。
対象患者 3,035例。臨床的に明らかな脳梗塞の兆候,発症時間不明,発症から6時間以内に治療開始可能,CT/MRIにより頭蓋内出血および脳の構造的病変ではないと確定,rt-PAによる効果が期待できるものの,確実ではない症例。
【除外基準】-
【患者背景】-
治療法 以下の2群に無作為割付。
rt-PA群:1,515例。rt-PA 0.9mg/kg(最大90mg)静注。
対照群:1,520例。rt-PA静注を避ける以外はrt-PA群と同様に脳卒中治療を実施。
追跡完了率
結果

●評価項目
評価項目について,サブグループ間の交互作用は認めなかった。6ヵ月後の機能転帰改善についてのおもなサブグループの結果は以下の通り。
[脳卒中既往]既往なし:補正後OR 1.31,95%CI 1.06-1.62,既往あり:補正後OR 1.11,0.74-1.65,交互作用p=0.365。
[高血圧前治療]治療なし:補正後OR 1.30,95%CI 0.95-1.77,治療あり:補正後OR 1.24,0.98-1.58,交互作用p=0.786。
[糖尿病前治療]治療なし:補正後OR 1.26,95%CI 1.03-1.54,治療あり:補正後OR 1.24,0.73-2.11,交互作用p=0.912。
脳卒中発症前の48時間以内に抗血小板薬を服用した患者は非服用患者にくらべ,rt-PAにより症候性頭蓋内出血リスクが上昇したが(服用あり:補正後OR 13.26,95%CI 4.38-40.14,非服用:補正後OR 3.46,1.35-8.86,交互作用p=0.019),6ヵ月後の機能転帰については,はっきりした有害な影響を認めなかった(服用あり:補正後OR 1.28,95%CI 0.98-1.67,非服用:補正後OR 1.24,0.95-1.62,交互作用p=0.781)。

●有害事象

文献: Lindley RI, et al.; on behalf of the IST-3 Collaborative Group. Trial Steering Committee. Alteplase for Acute Ischemic Stroke: Outcomes by Clinically Important Subgroups in the Third International Stroke Trial. Stroke 2015; 46: 746-56. pubmed
関連トライアル alteplase静注における治療時間の遅れ,年齢,脳卒中重症度の影響, Cappellari M et al, ECASS III, ECASS III additional outcomes, EPITHET, ICARO, ICARO-2, IPSS use of alteplase, IST-3, IST-3 18-month follow-up, IST-3 brain imaging signs, IST-3 mortality, J-MARS, Madrid Stroke Network, Madsen TE et al, Power A et al, PRACTISE gender difference, SAINT postthrombolysis ICH, SITS-ISTR sex differences, SITS-ISTR young patients, SITS-MOST, SITS-MOST multivariable analysis, SYNTHESIS Expansion, TIMS-China, TTT-AIS, TTT-AIS II, VISTA contraindications, 虚血性脳卒中患者に対するrt-PA療法, 前方循環閉塞に対する血栓溶解療法, 発症からalteplase静注までの時間と転帰
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