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TRA 2P-TIMI 50 stent thrombosis
結論 大部分が抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)をうけている安定患者において,3年後のステント血栓症(definite)発症率は約1.4%であった。標準的抗血小板療法をうけている,ステント留置をうけた安定患者において,vorapaxar二次予防投与は超晩期発症を含むステント血栓症(definite)を抑制した。

目的 安定アテローム性動脈硬化症患者において,vorapaxarを標準的抗血小板療法に追加すると,心血管死および血栓性イベント再発が抑制される。本解析はTRA 2P-TIMI 50の事前に定められたサブ解析として,ステントを留置された安定患者において,vorapaxarはステント血栓症を抑制するという仮説を検証し,ステント留置後の抗血小板療法または時期により有効性が異なるか,評価を行った。有効性の主要評価項目:心血管死,心筋梗塞,脳卒中の複合。
デザイン TRA 2P-TIMI 50は無作為割付,二重盲検,プラセボ対照試験。
セッティング
期間 追跡期間中央値2.5年。
対象患者 14,491例。TRA 2P-TIMI 50対象患者(安定アテローム性動脈硬化症患者(心筋梗塞,末梢動脈疾患[PAD],脳梗塞既往)26,449例のうち,ステント留置を無作為割付前にうけた14,042例+追跡期間中にうけた449例。
【除外基準】血行再建術施行予定,出血素因歴,頭蓋内出血既往,ビタミンK拮抗薬投与中。
【患者背景】本解析対象者の年齢中央値はvorapaxar群59歳,プラセボ群59歳。各群の女性20%,19%。糖尿病22%,22%。高血圧63%,64%。脂質異常症86%,86%。現喫煙20%,21%。PAD 14%,14%。背景の薬物療法:aspirin 98%,98%,チエノピリジン系薬剤85%,85%,aspirin+チエノピリジン系薬剤併用83%,83%。
治療法 TRA 2P-TIMI 50はvorapaxar群(本解析対象は7,223例。2.5mg/日投与)またはプラセボ群(同7,268例)に無作為割付。
追跡完了率
結果

●評価項目
ステント血栓症(ARC基準definite)は152例に発症し,92%が晩期30日~1年:41例)もしくは超晩期(>1年:99例)であった。
vorapaxarは プラセボに比べ,ステント血栓症(definite)を抑制した(1.1% vs. 1.4%,HR 0.71;95%CI 0.51-0.98,p=0.037)。vorapaxar による抑制はPCI施行からの経過日数,糖尿病既往,DESの使用,無作為割付時のDAPTの使用にかかわらず,一貫していた。
有効性の主要評価項目もvorapaxar群で抑制された(9.1% vs. 10.7%,HR 0.83;0.74-0.93,p=0.001)。
vorapaxarは GUSTO出血基準中等度/重度の出血を増加させた(3.6% vs. 2.3%,HR 1.57;1.26-1.94,p<0.001)。
頭蓋内出血(vorapaxar群0.6% vs. プラセボ群0.4%,p=0.13),致死性出血(0.2% vs. 0.1%,p=0.35)は両群ともまれで,同程度であった。

●有害事象

文献: Bonaca MP, et al. Coronary Stent Thrombosis With Vorapaxar Versus Placebo: Results From the TRA 2°P-TIMI 50 Trial. J Am Coll Cardiol 2014; 64: 2309-17. pubmed
関連トライアル ATLAS ACS 2-TIMI 51 STEMI patients, DECLARE-DIABETES, DECLARE-LONG II, DES留置後のDAPT延長投与, ITALIC, OPTIMIZE, PARIS, PLATO stent thrombosis, PRODIGY, PRODIGY type of stent, RESET, TL-PAS, TRA 2P-TIMI 50, TRA 2P-TIMI 50 previous myocardial infarction, TRA 2P-TIMI 50 prior ischemic stroke, TRACER, TRACER undergoing CABG, TRITON-TIMI 38 discharge aspirin dose, TRITON-TIMI 38 PCI
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