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Kosiuk J et al Comparison of Dabigatran and Uninterrupted Warfarin in Patients With Atrial Fibrillation Undergoing Cardiac Rhythm Device Implantations
結論 周術期にdabigatranを投与された患者における出血合併症の発症率および重症度は,warfarin投与継続患者にくらべ低い可能性がある。周術期合併症および至適経口抗凝固療法のプロトコールについて,更なる検討が必要である。

目的 新規経口抗凝固薬を投与されている患者において,ペースメーカーまたは植込み型除細動器植込み後の合併症発症率についてはまだ検討されていない。本研究では,dabigatranまたはwarfarin継続投与をうけた,心調律デバイス(CRD)植込みをうけた心房細動患者において,出血および血栓塞栓イベントに関する比較を行った。
デザイン 前向き症例対照研究。
セッティング 単施設,ドイツ。
期間 登録期間は2011年1月~2013年5月。
対象患者 236例。当該期間中,周術期にdabigatranを投与されたCRD植込み症例118例+性別,年齢,手技の特徴(デバイス,手技のタイプ),CHA2DS2-VAScスコア構成項目を合致させたwarfarin継続症例118例(689例から抽出)。
【除外基準】GFR<30ml/分,>80歳。
【患者背景】平均年齢はdabigatran群73歳,warfarin群74歳。各群の男性64%,64%。糖尿病26%,34%。冠動脈疾患30%,32%。高血圧93%,92%。CHA2DS2-VAScスコア中央値4,4。手技:単腔デバイス27%,32%,二腔デバイス53%,48%,心臓再同期デバイス20%,20%。ペースメーカー67%,64%,植え込み型除細動器33%,36%。
治療法 dabigatran群:33例(28%)は入院前に抗血小板療法も含め抗血栓療法をまったくうけておらず,手技から中央値12時間後にはじめてdabigatranを投与された。残りの85例(72%)は手技の12時間前に抗凝固療法を中止し,手技から中央値24時間後に再開した。手技後のdabigatranは,腎機能により150mg(41%,GFR>50ml/分),110mg(59%,GFR 30超50未満ml/分)を各1日2回投与した。
warfarin群:PT-INRが2.0~3.0となるよう用量調整投与(手技中は中央値2.1)。PT-INR値は治療域内56%,<2は41%,>3は3%。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
ポケット血腫は,dabigatran群3例(3%),warfarin群9例(8%)(p=0.075)。
合併症はdabigatran群は0例であったが,warfarin群の2例(1%)で外科的インターベンションを要した(p=0.156)。
術後の失血(ヘモグロビン低下)はdabigatran群のほうが少なかった(-0.5±0.4 mmol/l vs. -0.9±0.7 mmol/l,p=0.023)。
血栓塞栓イベントはdabigatran群1例(1%,一過性脳虚血発作),warfarin群0例(p=0.316)。
退院までの期間はdabigatran群のほうが短かった(2.5±2.3 vs. 3.8±4.1 日,p=0.002)。

●有害事象

文献: Kosiuk J, et al. Comparison of dabigatran and uninterrupted warfarin in patients with atrial fibrillation undergoing cardiac rhythm device implantations. Circ J 2014; 78: 2402-7. pubmed
関連トライアル Alonso A et al, BRUISE CONTROL, Kaseno K et al, Lakkireddy D et al, Lakkireddy D et al, Larsen TB et al, Larsen TB et al, Majeed A et al, RE-ALIGN, RE-LY, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY intracranial hemorrhage, RE-LY Japanese population, RE-LY periprocedural bleeding, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, RE-LY risk of bleeding, ROCKET AF temporary interruption, Tompkins C et al, カテーテルアブレーション施行患者におけるdabigatranの安全性および有効性
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