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ROCKET AF elderly patients
結論 75歳以上の高齢者は若齢者にくらべ脳卒中および大出血のリスクが高かったが,rivaroxabanのwarfarinに比した有効性および安全性は年齢にかかわらず一貫しており,rivaroxabanが高齢者にも代替薬であることが示された。
コメント ROCKET AF試験の安全性の主要評価項目(重大な出血および重大ではないが臨床的に問題となる出血の複合)では,年齢による交互作用がある(結果参照)。ただ,この交互作用は主として,頭蓋外出血,特に消化管出血に関連がある。特に問題となる重大な出血には交互作用がないこと,リバーロキサバンで低値であることは,評価すべきポイントである。
一方,日本ではJ-ROCKET AF試験が単独で行われ、PK/PDプロファイルから標準用量15mg(調節用量10mg)が使用されている。また,ワルファリンの至適目標域も日本のガイドラインに基づき,70歳以上ではPT-INR1.6~2.6に設定されている。このように異なる点を十分に理解し,NOACの国際共同試験の結果をそのまま日本人にあてはめることには慎重でありたい。(是恒之宏

目的 心房細動の有病率は加齢とともに増加し,脳卒中の主因となる。本解析はROCKET AFの事前に定められたサブ解析として,rivaroxabanのwarfarinに比しての有効性および安全性を,登録時の年齢(75歳以上/未満)により検討した。有効性の主要評価項目:脳卒中(虚血性/出血性),全身性塞栓症の複合。安全性の主要評価項目:重大な出血および重大ではないが臨床的に問題となる出血の複合。
デザイン ROCKET AFは無作為化,二重盲検,event-driven試験。NCT00403767。
セッティング
期間
対象患者 14,264例。脳卒中,一過性脳虚血発作(TIA),全身性塞栓症の既往,もしくはリスク因子(心不全またはEF≦35%,高血圧,≧75歳,糖尿病)を複数有する非弁膜症性心房細動患者。
【除外基準】僧帽弁狭窄症,人工弁,可逆性疾患による一過性または自己限定性の心房細動,重度の腎不全,活動性肝疾患またはALTが正常値上限の2倍以上,出血リスク上昇に関連する病態。
【患者背景】[≧75歳]年齢中央値はrivaroxaban群79歳,warfarin群79歳。各群の女性46.4%,46.1%。aspirin前使用34.5%,34.5%。ビタミンK拮抗薬前使用65.9%,66.1%。平均CHADS2スコア3.69,3.69。TIA/脳卒中/全身性塞栓症既往41.6%,41.7%。warfarin群のTTR 56.9%。
[<75歳]年齢中央値はrivaroxaban群66歳,warfarin群66歳。各群の女性34.5%,34.7%。aspirin前使用37.7%,38.4%。ビタミンK拮抗薬前使用59.5%,59.8%。平均CHADS2スコア3.31,3.29。TIA/脳卒中/全身性塞栓症既往65.3%,64.6%。warfarin群のTTR 53.9%
(ここに記した項目はTTRを除き,≧75歳と<75歳の比較においてp<0.0001)
治療法 ROCKET AFは以下の2群に無作為割付。
Rivaroxaban群:7,131例(≧75歳3,120例+<75歳4,011例)。20mg 1日1回(中等度腎機能障害[クレアチニンクリアランス30~49mL/分]には15mg 1日1回)。
Warfarin群:7,133例(3,109例+4,024例)。PT-INRが2.0~3.0となるよう用量調整投与。
追跡完了率
結果

●評価項目
高齢者は主要評価項目発症率が高かったが(≧75歳:2.57%/100患者・年vs. <75歳:2.05%/100患者・年,p=0.0068),rivaroxabanのwarfarinに比しての有効性は,年齢にかかわらず一貫していた(p=0.3131)。
≧75歳:rivaroxaban群2.29%/100患者・年vs. warfarin群2.85%/100患者・年,HR 0.80;95%CI 0.63-1.02。
<75歳:2.00%/100患者・年vs. 2.10%/100患者・年,HR 0.95;0.76-1.19。
安全性の主要評価項目は,高齢者ではrivaroxaban群の発症率がwarfarin群より高かった。一方,若齢者では低く,交互作用が認められた(p=0.009)。
≧75歳:rivaroxaban群19.83%/100患者・年vs. warfarin群17.55%/100患者・年,HR 1.13;1.02-1.25。
<75歳:11.58%/100患者・年vs. 12.43%/100患者・年,HR 0.93;0.84-1.04。
重大な出血事象も高齢者で発症率が高かったが(≧75歳:4.63%/100患者・年vs. <75歳:2.74%/100患者・年,p<0.0001),rivaroxabanのwarfarinに対する安全性は,年齢にかかわらず一貫していた(p=0.3336)。
≧75歳:rivaroxaban群4.86%/100患者・年vs. warfarin群4.40%/100患者・年,HR 1.11;0.92-1.34。
<75歳:2.69%/100患者・年vs. 2.79%/100患者・年,HR 0.96;0.78-1.19。
頭蓋内出血は,warfarinに対してrivaroxabanで一貫して低値であった。
≧75歳:rivaroxaban群0.66%/100患者・年 vs. warfarin群0.83%/100患者・年,HR 0.80:0.50-1.28。
<75歳:rivaroxaban群0.37%/100患者・年 vs warfarin群0.68%/100患者・年,HR 0.54:0.33-0.89。

●有害事象

文献: Halperin JL, et al.; on behalf of the ROCKET AF Steering Committee and Investigators. Efficacy and Safety of Rivaroxaban Compared with Warfarin among Elderly Patients with Nonvalvular Atrial Fibrillation in the ROCKET AF Trial. Circulation 2014; 130: 138-46. pubmed
関連トライアル Albrecht JS et al, AMADEUS, ARISTOTLE, ARISTOTLE according to age, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE major bleeding, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, AVERROES, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, EINSTEIN-DVT and EINSTEIN-Extension, EINSTEIN-PE, ENGAGE AF-TIMI 48, ENGAGE AF-TIMI 48 cerebrovascular events, Hagii J et al, J-ROCKET AF, J-ROCKET AF in relation to age, J-ROCKET AF renal impairment, JNAF-ESP, Lakkireddy D et al, PROTECT AF, RE-LY, ROCKET AF, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF East Asian patients, ROCKET AF major bleeding, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF previous stroke/TIA, ROCKET AF renal dysfunction, ROCKET AF temporary interruption, Shah M et al, SPORTIF elderly patients, SPORTIF pooled analysis, SPORTIF V, X-VeRT, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性
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