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ENGAGE AF-TIMI 48 transition to open-label anticoagulation
結論 ENGAGE AF-TIMI 48の移行プランは,患者を過度の血栓塞栓および出血リスクから保護した。これは,実地臨床においても,患者が経口抗凝固薬を切り替える際に役に立つと考えられる。

目的 先行する第Xa因子阻害薬の臨床試験終了時,盲検化された試験薬からオープンラベルの抗凝固薬へ移行した心房細動患者において,過度の脳卒中および出血の発症が認められた。本解析では,ENGAGE AF-TIMI 48において,不十分な抗凝固による脳梗塞や過剰な抗凝固による出血のリスクを最小限にする移行プラン(治療法の項参照)により,盲検化治療からオープンラベル治療へ移行する患者を保護するという仮説を検証した。
デザイン ENGAGE AF-TIMI 48は無作為割付,二重盲検,ダブルダミー。
セッティング
期間
対象患者 本解析対象者は13,642例。ENGAGE AF-TIMI 48対象患者21,105例(21歳以上,無作為割付前12ヵ月以内に12誘導心電図で心房細動が確認された患者で,CHADS2スコア2点以上,試験期間中に抗凝固療法を予定されている症例)のうち,試験終了の診察時に盲検化された試験薬を服用していた患者。
【除外基準】-
【患者背景】年齢中央値はedoxaban高用量群71歳,低用量群71歳,warfarin群70歳。各群の女性36.0%,37.9%,36.8%。CHADS2スコア3点以上79.3%,79.4%,79.5%。
治療法 ENGAGE AF-TIMI 48はedoxaban高用量群(60mg 1日1回投与),同低用量群(30mg 1日1回投与),warfarin群(PT-INR 2.0~3.0)に無作為割付。edoxabanは試験期間中にCrCl 30~50mL/分,体重≦60kg,verapamil,quinidine,dronedarone併用の場合は用量を半分に減量した。
移行プランは以下の4項目で構成。(1)担当医および患者が経口抗凝固薬(ビタミンK拮抗薬[VKA]または新規経口抗凝固薬[NOAC])を選択,(2)用量を変更されたedoxabanの14日間移行キット(edoxabanからオープンラベルのVKAに移行する患者に対し,試験終了時にedoxabanを減量されていなかった患者は30mg 1日1回,減量されていた患者には15mg 1日1回を,PT-INR≧2を達成もしくは14日目の早いほうまで継続。移行期間にPT-INRが2.0に達しない場合は移行キットを継続するとともに,積極的なVKA滴定を実施),(3)早期および頻回なPT-INRモニタリング(最初の2週間に3回以上),(4)VKA滴定アルゴリズムの使用。NOACに移行する患者には移行キットは与えられず,試験終了時の診察でのPT-INR値に応じて定められた抗凝固療法を行った。
追跡完了率
結果

●評価項目
試験終了時に盲検化された試験薬を服用していた13,642例のうち,9,304例(68.2%)はオープンラベルのVKAへ,4,258例(31.2%)はNOAC(dabigatran,rivaroxaban,apixaban)に移行した。
3つの治療群とも7例の脳卒中が発症した;warfarin群7例(1.90%/年),edoxaban高用量群7例(1.89%/年),edoxaban低用量群7例(1.85%/年)。各群とも7例中6例が脳梗塞であった。
大出血も同程度であった;warfarin 群11例(2.98%/年),edoxaban高用量群10例(2.69%/年),edoxaban低用量群18例(4.76%/年)。
VKAに移行した患者において,1回以上PT-INR≧2の上昇を経験した症例は,14日目まででは85 %,30日後まででは99%であった。

●有害事象

文献: Ruff CT, et al. Transition of patients from blinded study drug to open-label anticoagulation: the ENGAGE AF-TIMI 48 trial. J Am Coll Cardiol 2014; 64: 576-84. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE, ARISTOTLE cardioversion, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE-J, COMPARE, ENGAGE AF-TIMI 48, ENGAGE AF-TIMI 48 cerebrovascular events, J-ROCKET AF, Lakkireddy D et al, Lamberts M et al, Larsen TB et al, Pengo V et al, RE-LY, RE-LY Japanese population, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF renal dysfunction, SPAF III 1996, SPORTIF INR control, SPORTIF pooled analysis, SPORTIF V, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性
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