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メタ解析
warfarin投与における遺伝子型用量調整と臨床的アルゴリズムの比較
Genotype-Guided vs Clinical Dosing of Warfarin and Its Analogues: Meta-Analysis of Randomized Clinical Trials
結論 本メタ解析において,warfarinの遺伝子型用量調整は臨床的用量調整にくらべ,PT-INRが治療域内にあった時間の割合,PT-INR>4.0,大出血,血栓塞栓イベント抑制について,優位性を示さなかった。

目的 warfarinは必要量の変動が個々の患者により大きく,適切な用量選択が難しい。遺伝的要因は用量調整の約1/3を占めるとされ,遺伝子型による用量調整についてRCTで評価されたが,検出力不足に加え結果に一貫性がなく,その有用性は限定的である。本メタ解析では,warfarinおよび類似薬の遺伝子型による用量調整を,臨床的用量調整アルゴリズムと比較した。主要評価項目:PT-INRが治療域内にあった時間の割合。
方法 MEDLINE,Cochrane,BioMed Central,PubMedにて,開始日より2013年12月31日まで検索。検索論文の文献リスト,先行レビューの確認も行った。言語の制限は設けなかった。
対象:経口抗凝固薬(warfarin,acenocoumarol,phenprocoumon)の適応病態を有する患者において,遺伝子型による用量調整を臨床的用量調整アルゴリズムと比較した前向きランダム化比較試験。
対象 9試験(2,812例,遺伝子型用量調整群1,411例+臨床的用量調整群1,401例)。
試験で用いた遺伝子型:CYP2C9およびVKORC1:6試験,CYP2C9のみ:2試験,CYP2C9,VKORC1,CYP4F2 :1試験。
追跡期間の範囲:4週~6ヵ月(中央値12週)。
主な結果 ・PT-INRが治療域内にあった時間の割合の差
PT-INRが治療域内であった時間の割合について,遺伝子型用量調整群と臨床的用量調整群における標準化した平均値の差は 0.14,95%CI -0.10 ~0.39,p=0.25,I2=88%であった。

・PT-INR>4
PT-INR>4は遺伝子型用量調整群340例(25.8%),臨床的用量調整群365例(28.0%)で,両群で同程度であった(RR 0.92,95%CI 0.82~1.05,p=0.21,I2=0%)。

・大出血
大出血は遺伝子型用量調整群12例(0.9%),臨床的用量調整群21例(1.6%)で,両群で同程度であった(RR 0.60,95%CI 0.29~1.22,p=0.16,I2=0%)。

・血栓塞栓イベント
大出血は遺伝子型用量調整群14例(1.1%),臨床的用量調整群16例(1.2%)で,両群で同程度であった(RR 0.97,95%CI 0.46~2.05,p=0.93,I2=0%)。
文献: Stergiopoulos K, et al. Genotype-Guided vs Clinical Dosing of Warfarin and Its Analogues: Meta-analysis of Randomized Clinical Trials. JAMA Intern Med 2014; 174: 1330-8. pubmed
関連トライアル COAG, Couma-Gen, Crowther MA et al, EU-PACT, RCTにおけるwarfarinとaspirinの出血リスク, WAPS
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