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Lakkireddy D et al Feasibility & Safety of Uninterrupted Rivaroxaban for Periprocedural Anticoagulation in Patients Undergoing Radiofrequency Ablation for Atrial Fibrillation: Results from a Multicenter Prospective Registry
結論 rivaroxabanを中断せずにアブレーションを行うことは,warfarinを中断せずに行うことにくらべ,出血および血栓塞栓イベント予防について,同程度の安全性を有するようである。
コメント アブレーション周術期にワルファリン継続とリバーロキサバン継続による出血,血栓塞栓イベントを比較したものである。結果は有効性,安全性とも両群間に差はなかった。一つのポイントは,リバーロキサバン服用が朝ではなく夜としていることであろう。すなわち,アブレーション施行時には血中濃度はピークを過ぎており,出血の面でもワルファリンと差がなかったものと考えられる。日本では朝1回の服用が多いと思われるが,アブレーション前後では夜に切り替えることも一考であろう。(是恒之宏

目的 rivaroxabanを中断せずにアブレーションを施行することの実行可能性および安全性を評価した。主要評価項目:出血合併症,血栓塞栓症。
デザイン 観察研究。
セッティング 多施設(8施設),北米。
期間 試験期間は2012年1月~2013年3月。追跡期間は30日。
対象患者 642例。rivaroxabanを30日以上投与後に高周波カテーテルアブレーション(以下,アブレーションと略す)を受けた心房細動患者全例+年齢,性別,心房細動の病型を合致させた,warfarinを30日間中断せずにアブレーションを受けた患者(施行日のPT-INR値は不問とした)。
【除外基準】クライオバルーンアブレーション,遠隔ナビゲーション下アブレーション施行例。
【患者背景】平均年齢はrivaroxaban群63歳,warfarin群63歳。各群の男性69%,69%。白人86%,91%。発作性心房細動51%,51%。心房細動罹病期間中央値42ヵ月,48ヵ月。心不全7%,6%。高血圧55%,62%。糖尿病18%,20%。平均CHADS2スコア 1.16,1.18。平均CHA2DS2-VAScスコア 2.17,2.21。平均HAS-BLEDスコア1.47,1.70(p=0.032)。平均PT-INR 1.41(180例),2.33(p<0.001)。aspirin 31%,26%。手技時間195分,198分。
治療法 以下の2群に分けて解析を行った。
rivaroxaban群:321例。15mg(315例)または20mg(6例)1日1回夜投与。アブレーション施行前夜も通常通り服用することとした。施行日の朝,全例に経食道心エコー(TEE)を行った。周術期のヘパリンによるブリッジングは行わなかった。rivaroxabanは施行日の夜(止血から3時間以上後)に再開した。
warfarin群:321例。warfarinは中断せずアブレーションを行った。PT-INRが治療域(2.0~3.0)の患者にはTEEを行わなかったが,PT-INR<2.0の7例にはTEEを行い,このうち3例には術後未分画heparinを投与した。7例とも翌日朝にはPT-INRが治療域となり,抗凝固薬の追加的ブリッジングを行わずに退院した。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
全体で,出血合併症は47例(7.3%),塞栓症は2例(0.3%,いずれも一過性脳虚血発作[TIA])に発症した。
イベントは両群で同程度であった。周術期の脳卒中および死亡は発生しなかった。
大出血合併症(心タンポナーデ,アクセス部位の中等度以上の血腫):rivaroxaban群5例(1.6%)vs warfarin群7例(2.2%),p=0.772。
小出血合併症(アクセス部の中等度未満の血腫,わずかな心膜液貯留):16例(5.0%)vs 19例(5.9%),p=0.602。
全出血合併症:21例(6.5%)vs 26例(8.1%),p=0.449。
TIA:1例(0.3%)vs 1例(0.3%),p=1.0。
出血+血栓塞栓合併症の複合:22例(6.8%)vs. 27例(8.4%),p=0.457。

●有害事象

文献: Lakkireddy D, et al. Feasibility & Safety of Uninterrupted Rivaroxaban for Periprocedural Anticoagulation in Patients Undergoing Radiofrequency Ablation for Atrial Fibrillation: Results from a Multicenter Prospective Registry. J Am Coll Cardiol 2014; 63: 982-8. pubmed
関連トライアル AFCAS Registry, J-ROCKET AF, J-ROCKET AF renal impairment, Kaseno K et al, Lakkireddy D et al, ROCKET AF, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF major bleeding, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF previous stroke/TIA, ROCKET AF renal dysfunction, Roldan V et al
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