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メタ解析
新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性
Comparison of the Efficacy and Safety of New Oral Anticoagulants with Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation: a Meta-Analysis of Randomised Trials
結論 本解析は,心房細動患者における脳卒中/全身性塞栓症予防について,新規経口抗凝固薬4剤の試験を対象に含めた最初のメタ解析である。新規経口抗凝固薬はwarfarinにくらべ,脳卒中,頭蓋内出血,死亡を抑制し,大出血は同程度であったが,消化管出血は増加した。新規経口抗凝固薬の相対的有効性および安全性は,幅広いサブグループにおいて一貫していた。

目的 心房細動患者における脳卒中予防について,新規経口抗凝固薬の4剤(dabigatran,rivaroxaban,apixaban,edoxaban)はwarfarinにくらべ第III相試験で好ましい結果を示したが,主要サブグループでの有効性と安全性のバランスについて,明確化が求められる。本解析では,主要サブグループにおける相対的ベネフィットおよび主要副次項目に対する効果の評価を行った。
方法 Medline(2009年1月1日~2013年11月19日)にて,検索語(atrial fibrillation,dabigatran,rivaroxaban,apixaban,edoxaban,oral factor Xa inhibitor,oral thrombin inhibitor)を用い検索。ClinicalTrials.govの検索も行った。
対象:心房細動患者を新規経口抗凝固薬群またはwarfarin群に無作為割付した第III相試験。
対象 4試験,71,683例(新規経口抗凝固薬群42,411例+warfarin群29,272例)。

以下の表記は順に,全体の患者数,試験薬,warfarin群の平均CHADS2スコア,warfarin群のTTR中央値(INR)。
RE-LY:18,113例,dabigatran,2.1±1.1,67(54~78)%。
ROCKET AF:14,264例,rivaroxaban,3.5±0.95,58(43~71)%。
ARISTOTLE:18,201例,apixaban,2.1±1.1,66(52~77)%。
ENGAGE AF-TIMI 48 8:21,105例,edoxaban,2.8±0.98,68(57~77)%。
主な結果 ・脳卒中/全身性塞栓症
新規経口抗凝固薬は脳卒中/全身性塞栓症を抑制したが,これはおもに出血性脳卒中の抑制によるものであった。
脳卒中/全身性塞栓症:RR 0.81, 95%CI 0.73-0.91,p<0.0001。
出血性脳卒中:RR 0.49;0.38-0.64,p<0.0001。

・死亡,出血
新規経口抗凝固薬は全死亡,頭蓋内出血を抑制したが,消化管出血は増加した。大出血は同程度であった。
全死亡:RR 0.90;0.85-0.95,p=0.0003。
頭蓋内出血:RR 0.48;0.39-0.59,p<0.0001。
消化管出血:RR 1.25;1.01-1.55,p=0.04。
大出血:RR 0.86;0.73-1.00,p=0.06。

・サブグループ
脳卒中/全身性塞栓症について,主要サブグループには不均一性を認めなかったが,施設ごとのTTRが低い場合(<66%)は,高い場合(≧66%)にくらべ,新規経口抗凝固薬により大出血の相対的減少がみられた(<66%:RR 0.69;0.59-0.81,≧66%:RR 0.93;0.76-1.13,交互作用p=0.022)。

・低用量の新規経口抗凝固薬
脳卒中/全身性塞栓症予防について,低用量の新規経口抗凝固薬はwarfarinと同様の有効性を示し,出血は抑制傾向がみられたが,脳梗塞は増加した。
脳卒中/全身性塞栓症予防:RR 1.03;0.84-1.27,p=0.74。
出血:RR 0.65;0.43-1.00,p=0.05。
脳梗塞:RR 1.28;1.02-1.60,p=0.045。
文献: Ruff CT, et al. Comparison of the efficacy and safety of new oral anticoagulants with warfarin in patients with atrial fibrillation: a meta-analysis of randomised trials. Lancet 2014; 383: 955-62. pubmed
関連トライアル AMADEUS post hoc analysis, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE renal function, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, ARISTOTLE type and duration of AF, BAFTA, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, J-ROCKET AF, Larsen TB et al, Majeed A et al, PROTECT AF, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF previous stroke/TIA, ROCKET AF renal dysfunction, SPORTIF III, SPORTIF pooled analysis, SPORTIF risk of bleeding, SPORTIF V, Swedish Atrial Fibrillation cohort study, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, カテーテルアブレーション施行患者におけるdabigatranの安全性および有効性, 心房細動患者における新規抗凝固薬の有効性および安全性, 心房細動患者の脳卒中予防におけるwarfarinの心筋梗塞保護効果, 脳卒中/TIA既往を有する心房細動患者における新規抗凝固薬
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