抗血栓トライアルデータベース
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ARISTOTLE cardioversion
結論 電気的除細動施行後の主要心血管イベントはまれで,apixaban群,warfarin群で同程度であった。
コメント この結果は,ダビガトランのサブ解析と同様,アピキサバン服用中の除細動の安全性を示したものである。ただ,注意しておきたいのは,除細動まで平均251日服用していることである。除細動を目的に前3週間の経口抗凝固薬の服用が充分であるかどうかについては,不明であることに留意しておきたい。(是恒之宏

目的 ARISTOTLE のpost hoc解析として,電気的除細動施行例の患者背景を非施行例と比較した。また,施行前の抗凝固療法期間を評価し,主要有害事象を検討した。有効性の主要評価項目:脳卒中または全身性塞栓症。安全性の主要評価項目:ISTH出血基準大出血
デザイン 無作為割付,二重盲検試験。intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(1,034施設),39カ国(日本含む)。
期間 登録期間は2006年12月19日~2010年4月2日。
対象患者 18,201例。登録時に心房細動,または心電図により確認された心房細動発作が過去12ヵ月間に2週間以上の間隔で2回以上あり,脳卒中リスク因子(≧75歳,脳卒中/一過性脳虚血発作/全身性塞栓症既往,3ヵ月以内の症候性心不全またはLVEF<40%,糖尿病,薬物治療を要する高血圧)を1つ以上有する患者。
【主要除外基準】可逆性の原因による心房細動,中等度~重度の僧帽弁狭窄,人工心臓弁など心房細動以外に抗凝固薬を必要とする,7日以内の脳卒中,aspirin>165mg/日あるいはaspirin+clopidogrel併用を必要とする,重症腎機能障害(血清クレアチニン>2.5mg/dLまたは推定クレアチニンクリアランス<25mL/分)。
【患者背景】[電気的除細動施行例]平均年齢はapixaban群67.1歳,warfarin群67.3歳。各群の女性27.2%,26.9%。心房細動の病型:発作性28.3%,31.6%,持続性/永続性71.7%,68.4%。平均CHADS2スコア 1.8,1.9。電気的除細動施行回数(p=0.016):1回80.8%,72.7%,2回15.1%,17.1%,3回以上4.2%,10.2%。
[電気的除細動施行の有無別]施行例540例,非施行例17,648例における平均年齢は67.2歳,69.1歳*。女性27.0%,35.5%*。心房細動の病型*:発作性30.0%,14.9%,持続性/永続性70.0%,85.1%。平均CHADS2スコア1.9,2.1 **p<0.0001
治療法 以下の2群に無作為割付。
apixaban群(9,120例):5mg 1日2回投与(以下の項目のうち2つ以上該当する場合は2.5mg 1日2回投与:≧80歳,体重<60kg,血清クレアチニン≧1.5mg/dL)。
warfarin群(9,081例):PT-INR 2.0~3.0となるよう用量調整投与。
担当医は電気的除細動施行前に試験薬を一時中断する選択肢(オープンラベルのwarfarinを投与する可能性)を与えられた。
追跡完了率
結果

●評価項目
540例(apixaban群265例,warfarin群275例)に743件の電気的除細動が行われた。
初回電気的除細動までの期間はapixaban群251日,warfarin群243日で,75%が1年以内の施行であった。施行例における平均TTRは59%。
電気的除細動施行時,apixaban群84%,warfarin群80%が割り付けられた試験薬を服用していた。オープンラベルのwarfarinはapixaban群3.6%,warfarin群3.9%に用いられた。
患者背景は,apixaban群,warfarin群で同様であった。
電気的除細動施行例において,30日後までの脳卒中または全身性塞栓症は認められなかった。心筋梗塞はapixaban群1例(0.3%),warfarin群1例(0.2%)。大出血は1例(0.3%)vs. 1例(0.2%)。死亡は2例(0.6%)vs. 2例(0.5%)。

●有害事象

文献: Flaker G, et al., The ARISTOTLE Committees and Investigators. Efficacy and Safety of Apixaban in Patients Following Cardioversion for Atrial Fibrillation: Insights from the ARISTOTLE trial. J Am Coll Cardiol 2013; 63: 1082-7. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE renal function, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, ARISTOTLE type and duration of AF, ARISTOTLE-J, AVERROES, AVERROES bleeding, AVERROES previous stroke/TIA, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, J-RHYTHM target INR values, Lakkireddy D et al, Larsen TB et al, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF post hoc analysis, SPAF III 1996
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