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ACCOAST Comparison of Prasugrel at the Time of Percutaneous Coronary Intervention (PCI) or as Pretreatment at the Time of Diagnosis in Patients with Non-ST Elevation Myocardial Infarction
結論 カテーテル検査が予定された非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)患者において,prasugrel前投与は30日後の重大な虚血イベントを抑制せず,大出血が増加した。

目的 NSTE-ACS患者において,prasugrel投与のタイミングの影響は不明である。本試験は,PCI施行予定のNSTE-ACS患者において,prasugrel投与のタイミング(診断時もしくは血管造影後)の評価を行った。有効性の主要評価項目:7日後の心血管死,心筋梗塞,脳卒中,緊急血行再建術,GP IIb/IIIa受容体拮抗薬のrescue投与。安全性の主要評価項目:TIMI出血基準大出血(CABGに関連するか否かを問わない)。
デザイン 無作為割付,二重盲検,event-driven試験。有効性:intention-to-treat解析。安全性:試験薬を1回以上投与された全例において解析。NCT01015287。
セッティング 多施設(171施設),19ヵ国。
期間 登録期間は2009年12月6日~2012年11月16日。
対象患者 4,033例。トロポニンが陽性のNSTE-ACS患者で,無作為割付から2~48時間以内に冠動脈造影が予定されている症例。
【除外基準】-
【患者背景】平均年齢は前治療群63.8歳,対照群63.6歳。各群の女性27.1%,28.0%。リスク因子:糖尿病20.3%,20.4%,高コレステロール血症44.9%,45.1%,高血圧62.8%,61.4%,現喫煙34.1%,32.5%。7日後までの併用薬:aspirin 98.2%,98.0%,未分画heparin 65.4%,65.5%,低分子量heparin 29.1%,30.6%。
治療法 以下の2群に分けて解析を行った。
前治療群:2,037例。冠動脈造影前にprasugrel 30mgを投与し,PCIの適応とされた場合のみ,PCI施行時にさらに30mgを追加投与。
対照群:1,996例。冠動脈造影前にはプラセボを投与し,PCI施行患者のみ,prasugrel 60mg負荷用量投与。
両群とも,冠動脈造影の結果CABGまたは薬物療法が適応とされた場合は,2回目の投与は行わなかった。CABG/薬物療法の患者に対するチエノピリジン系薬剤の投与は担当医の裁量とした。全例に対し標準治療(aspirinを含む)が行われた。
追跡完了率 30日後までの脱落は3例。
結果

●評価項目
予定されていた最後のミーティングにおいて,試験運営委員会は前治療は心血管イベントを抑制せず,出血を増加させるとし,登録の中止を推奨した。

有効性の主要評価項目は前治療群203例(10.0%)vs. 対照群195例(9.8%)で,同程度であった(HR 1.02,95%CI 0.84-1.25,p=0.81)。
心血管死:0.3% vs. 0.5%,HR 0.69;0.26-1.80,p=0.44。
心筋梗塞:5.8% vs. 5.5%,HR 1.07;0.83-1.39,p=0.60。
脳卒中:0.4% vs. 0.5%,HR 0.78;0.31-1.98,p=0.60。
緊急血行再建術:1.1% vs. 1.3%,HR 0.83;0.47-1.46,p=0.52。
GP IIb/IIIa受容体拮抗薬のrescue投与:3.7% vs. 3.9%,HR 0.96;0.70-1.31,p=0.79。
安全性の主要評価項目は前治療群52例(2.6%)で,対照群27例(1.4%)にくらべ多かった(HR1.90;1.19-3.02,p=0.006)。
TIMI出血基準のCABG に関連しない大出血は3倍(HR 2.95,p=0.003),生命に関わる出血の発生率は6 倍(HR 5.56,p=0.002)に増加した。
前治療はPCI施行患者(全体の69%)における7日後の主要転帰を減少させず,TIMI大出血を増加させた。
30日後およびすべてのサブグループにおいて,結果は同様であった。

●有害事象

文献: Montalescot G, et al.; ACCOAST Investigators. Pretreatment with prasugrel in non-ST-segment elevation acute coronary syndromes. N Engl J Med 2013; 369: 999-1010. pubmed
関連トライアル ACCOAST, ATLAS ACS 2-TIMI 51, ATLAS ACS 2-TIMI 51 STEMI patients, ATLAS ACS-TIMI 46 , CHAMPION PCI, CHAMPION pooled analysis, CLARITY-TIMI 28, HORIZONS-AMI , ISAR-REACT 3, ISAR-REACT 4, PCI-CLARITY, PLATO, PLATO undergoing CABG, PURSUIT 1998, RESTORE, Sarafoff N et al, SEPIA-ACS1 TIMI 42, SYNERGY, SYNERGY angiography, TAO, TRACER, TRILOGY ACS, TRILOGY ACS elderly patients, TRILOGY ACS secondary analysis , TRITON-TIMI 38, TRITON-TIMI 38 bleeding, TRITON-TIMI 38 CABG cohort, TRITON-TIMI 38 diabetes, TRITON-TIMI 38 discharge aspirin dose, TRITON-TIMI 38 early and late benefits, TRITON-TIMI 38 PCI
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