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メタ解析
非弁膜症性心房細動患者における抗血栓療法
Current and New Oral Antithrombotics in Non-Valvular Atrial Fibrillation: a Network Meta-Analysis of 79 808 Patients
結論 心房細動患者における脳卒中,脳梗塞または全身性塞栓症,全死亡の抑制について,新規経口抗凝固薬はもっとも期待できる治療である。

目的 非弁膜症性心房細動患者における血栓塞栓症および死亡抑制のための抗血栓療法について,ネットワークメタ解析の手法を用い,複数の治療法の比較を行った。
方法 2013年5月まで,MEDLINE, Embase, Cochrane Central Register of Controlled Trialsにて,検索語(anticoagulant, antiplatelet, aspirin, clopidogrel, warfarin, vitamin K antagonists, dabigatran, apixaban, rivaroxaban, atrial fibrillation, atrial arrhythmiasにstroke, cerebrovascular accident, transient ischemic attack, TIAを組み合わせた)を用いて検索。心房細動患者における脳卒中および塞栓症予防のための抗凝固療法/抗血小板療法についてのメタ解析の文献リストも調査した。
対象:(1)非弁膜症性心房細動患者におけるビタミンK拮抗薬,aspirin,clopidogrel,新規経口抗凝固薬のphase IIまたはIIIの無作為化比較試験,(2)無作為割付,(3)intention-to-treat解析,(4)追跡期間1年以上。
除外:非標準用量(固定の低用量)のビタミンK拮抗薬治療群,aspirin,clopidogrel以外の抗血小板薬群。
対象 20試験(79,808例)。
治療:aspirin,aspirin+clopidogrel,dabigatran 150mg 1日2回,同110mg 1日2回,用量調整ビタミンK拮抗薬,rivaroxaban,apixaban,プラセボ/対照薬の8種類。
主な結果 ・脳梗塞+全身性塞栓症[プラセボ/対照薬との比較]
抗凝固薬はプラセボ/対照薬にくらべ優れていた。
apixaban:OR 3.40,95%CI 1.98-6.08。
dabigatran 150mg:OR 3.79;1.84-8.01。
dabigatran 110mg:OR 2.68;1.33-5.57。
rivaroxaban:OR 3.25;1.57-6.57。
ビタミンK拮抗薬:OR 2.95;2.07-4.17。
aspirin:OR 1.28;0.92-1.80。
aspirin+clopidogrel:OR 1.59;0.88-2.65。

・脳梗塞+全身性塞栓症[ビタミンK拮抗薬との比較]
新規経口抗凝固薬はビタミンK拮抗薬と同程度であったが,抗血小板薬は劣っていた。
apixaban:OR 1.16,95%CI 0.73-1.92。
dabigatran 150mg:OR 1.28;0.68-2.55。
dabigatran 110mg:OR 0.90;0.48-1.74。
rivaroxaban:OR 1.10;0.58-2.06。
aspirin:OR 0.43;0.33-0.58。
aspirin+clopidogrel:OR 0.54;0.32-0.85。

・脳梗塞+全身性塞栓症[新規経口抗凝固薬間の比較]
新規経口抗凝固薬の間ではすべて有意差を認めなかった。

・死亡
抗凝固薬はプラセボ/対照薬にくらべ優れていた。
apixaban:OR 1.80,95%CI 1.19-2.83。
dabigatran 150mg:OR 1.90;1.14-3.54。
dabigatran 110mg:OR 1.83;1.14-3.46。
rivaroxaban:OR 1.83;1.12-3.42。
ビタミンK拮抗薬:OR 1.67;1.30-2.34。
aspirin:OR 1.28;0.96-1.73。
aspirin+clopidogrel:OR 1.43;0.96-2.33。

・大出血
aspirin+clopidogrelおよびビタミンK拮抗薬はプラセボ/対照薬にくらべ,リスク上昇がみられた。
apixaban:OR 0.41,95%CI 0.11-1.24。
dabigatran 150mg:OR 0.30;0.06-1.22。
dabigatran 110mg:OR 0.35;0.07-1.39。
rivaroxaban:OR 0.27;0.05-1.04。
ビタミンK拮抗薬:OR 0.28;0.11-0.54。
aspirin:OR 0.46;0.19-1.04。
aspirin+clopidogrel:OR 0.27;0.07-0.82。


シミュレーションの比較では,脳卒中,脳梗塞または全身性塞栓症,死亡の抑制について,新規経口抗凝固薬はビタミンK拮抗薬または抗血小板薬より優れていた。
文献: Dogliotti A, et al. Current and new oral antithrombotics in non-valvular atrial fibrillation: a network meta-analysis of 79 808 patients. Heart 2013; 100: 396-405. pubmed
関連トライアル ACS後の患者における新規経口抗凝固薬の追加効果, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, ARISTOTLE type and duration of AF, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, NVAFにおける全身性塞栓症予防のためのwarfarin, ROCKET AF major bleeding, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF renal dysfunction, VTE治療における新規経口抗凝固薬, VTE二次予防の抗血栓療法の有効性および安全性, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, 心房細動患者における新規抗凝固薬の有効性および安全性, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性, 新規経口抗凝固薬による頭蓋内出血リスクの抑制, 脳卒中/TIA既往を有する心房細動患者における新規抗凝固薬
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