抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
CHAMPION pooled analysis
結論 PCI施行例において,cangrelorは対照群(clopidogrel/プラセボ)にくらべ,PCI周術期の血栓性合併症の発生を抑制したが,出血リスクが増加した。

目的 CHAMPION programmeの3試験(CHAMPION-PCI CHAMPION-PLATFORM CHAMPION-PHOENIX )を統合し,cangrelorのclopidogrel/プラセボに比較した有効性を比較した。有効性の主要評価項目:48時間後の全死亡,心筋梗塞,虚血による血行再建術,ステント血栓症の複合。安全性の主要評価項目:PCIから48時間後のCABGに関連しない重度の出血(GUSTO出血基準)。
デザイン CHAMPION programme(すべて無作為割付,二重盲検)の統合解析。
セッティング 多施設,複数国。
期間
対象患者 24,910例。18歳以上,PCIを必要とする安定狭心症,非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS),ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者(CHAMPION-PLATFORMではSTEMI患者は除外)。
【除外基準】無作為割付前の7日間にP2Y12阻害薬またはabciximab(CHAMPION-PCI試験では対象とした),12時間前までにeptifibatide,tirofiban,血栓溶解療法を受けた症例。
【患者背景】年齢中央値はcangrelor群63歳,clopidogrel群63歳。各群の男性72.4%,72.1%。白人86.1%,85.6%,アジア人7.6%,7.7%,黒人/アフリカ系アメリカ人3.5%,3.6%,ヒスパニック/ラテン2.2%,2.4%。体重中央値両群83.0kg。STEMI 11.3%,11.9%,NSTE-ACS 57.3%,57.5%,安定狭心症31.4%,30.6%。病歴:糖尿病29.3%,29.8%,現喫煙28.7%,28.9%,高血圧75.9%,75.1%,脂質異常症59.8%,59.3%,冠動脈疾患家族歴38.5%,38.6%,脳卒中/一過性脳虚血発作5.2%,5.0%,心筋梗塞22.4%,23.4%,うっ血性心不全8.7%,8.9%,末梢血管疾患7.1%,6.7%,PTCA/PCI 23.2%,23.9%,CABG 10.6%,10.1%。
治療法 cangrelor群(12,475例。負荷用量30μg/kg,維持用量4μg/kg/分静注)または対照群(12,435例)に無作為割付。各試験での対照群の治療は以下の通り。
CHAMPION-PCI:PCI開始時にclopidogrel 600mg投与。
CHAMPION-PLATFORM:PCI終了時にclopidogrel 600mg投与。
CHAMPION-PHOENIX:PCI開始および終了時にclopidogrel 300mgまたは600mgを投与。
追跡完了率
結果

●評価項目
有効性主要評価項目について,cangrelor群はclopidogrel群に比しリスクを抑制した; 473例(3.8%)vs. 579例(4.7%),OR 0.81,95%CI 0.71-0.91,p=0.0007。
個々の項目についても抑制が認められた。
ステント血栓症:0.5% vs. 0.8%,OR 0.59;0.43-0.80,p=0.0008。
全死亡,心筋梗塞,虚血による血行再建術の複合:3.6% vs. 4.4%,OR 0.81;0.71-0.92,p=0.0014。
これらのベネフィットは,30日後にも維持された。
全死亡,心筋梗塞,虚血による血行再建術,ステント血栓症の複合:5.3% vs. 6.1%,OR 0.87;0.78-0.97,p=0.0099。
ステント血栓症:0.9% vs. 1.3%,OR 0.69;0.54-0.88,p=0.0027。
全死亡,心筋梗塞,虚血による血行再建術の複合:5.1% vs. 5.7%,OR 0.88;0.79-0.98,p=0.0218。
安全性の主要評価項目,輸血に差は認められなかったが,小出血はcangrelor群のほうが多かった。
安全性の主要評価項目:28例(0.2%)vs. 23例(0.2%),OR 1.22;0.70-2.11,p=0.4875。
輸血:0.7% vs. 0.6%,OR 1.29;0.94-1.76,p=0.1154。
小出血:16.8% vs. 13.0%,OR 1.35;1.26-1.45,p<0.0001。

●有害事象

文献: Steg PG, et al., for the CHAMPION Investigators. Effect of cangrelor on periprocedural outcomes in percutaneous coronary interventions: a pooled analysis of patient-level data. Lancet 2013; 382: 1981-92. pubmed
関連トライアル ACCOAST, ACUITY bivalirudin, BRAVE-3, CASPAR , CHAMPION PCI, CHAMPION PHOENIX, CHAMPION PLATFORM, CHAMPION pooled analysis, clopidogrel前投与と死亡,心血管イベント,大出血, CREDO, DES留置後のDAPT延長投与, EPIC 1997, ESPRIT 2000, IMPACT-II 1997, PCI-CLARITY, PCI-CURE, PCI施行患者に対するcangrelor, PLATO, PLATO invasive strategy, RESTORE, SEPIA-ACS1 TIMI 42, SYNERGY, TAO, TRILOGY ACS secondary analysis , TRITON-TIMI 38, TRITON-TIMI 38 early and late benefits, TRITON-TIMI 38 PCI
関連記事