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カテーテルアブレーション施行患者におけるdabigatranの安全性および有効性
Safety and Efficacy of Dabigatran Versus Warfarin in Patients Undergoing Catheter Ablation of Atrial Fibrillation: a Systematic Review and Meta-Analysis
結論 カテーテルアブレーションを受けた心房細動患者において,dabigatran群の血栓塞栓イベントおよび大出血発症率はwarfarin群と同程度で,イベント発症率は全体として低かった。

目的 カテーテルアブレーションを受けた心房細動患者において,(1)dabigatranの有効性および安全性をwarfarinと比較,(2)dabigatran 110mg 1日2回と150mg 1日2回の間に差異が認められるか,(3)周術期橋渡し療法について,検討を行った。主要評価転帰:大出血,血栓塞栓症,全死亡。
方法 Medline,Embase,Cochrane(2013年4月13日まで)にて,検索語“atrial fibrillation” AND “ablation” AND “dabigatran”を用い検索。検索漏れのないよう,論文の文献リストの調査や専門家へのコンタクトも行った。
対象 14試験(4,782例,dabigatran群1,823例+warfarin群2,959例)。
(論文9報+学術集会アブストラクト5報)
(データベース収載トライアル:Kaseno et alLakkireddy D et al
対象:カテーテルアブレーションを施行し,手技前にwarfarinまたはdabigatranを投与された心房細動患者において,退院まで追跡を行い,大出血,血栓塞栓症,死亡について報告している臨床試験。
除外:対照薬がない,dabigatran投与患者のみの観察研究,dabigatran投与開始がカテーテルアブレーション施行後のみ,有効性の評価が検査値または画像のみの試験。
主な結果 [dabigatranとwarfarinの比較]
・死亡
死亡は認められなかった。
・血栓塞栓症(8試験)
両群間で同程度であった(dabigatran群0.55% vs. warfarin群0.17%,RR 1.78,95%CI 0.66-4.80,p=0.26,不均一性p=0.80,I2=0%)。
・大出血(10試験)
両群間で同程度であった(1.48% vs. 1.35%,RR 1.07,95%CI 0.51-2.26,p=0.86,不均一性p=0.09,I2=41%)。
・小出血(13試験)
dabigatran群で抑制された(3.35% vs. 5.40%,RR 0.65,95%CI 0.45-0.93,p=0.02,不均一性p=0.18,I2=26%)。

[dabigatran 110mg 1日2回投与と150mg 1日2回投与の比較]
大出血,血栓塞栓症はすべて同程度であったが,小出血は110mg 1日2回群のほうが多かった。
大出血:110mg 1日2回群0% vs. 150mg 1日2回群1.62%,RR 0.19,95%CI 0.01-3.18,p=0.25。
血栓塞栓症:0% vs. 0.40%,RR 0.72,95%CI 0.04-12.98,p=0.82。
小出血:9.03% vs. 2.51%,RR 3.60,95%CI 1.96-6.62,p<0.0001。

[周術期の抗凝固療法]
dabigatranの投与中止は手技施行日の朝(4試験)から48時間前まで,再開までの間隔は3~4時間(6試験)からアブレーションの24時間後までと,周術期のレジメンは試験により異なっていた。
全脳卒中または一過性脳虚血発作の1/3は手技の24時間以上前のdabigatran投与中止と関連していた。
warfarin群における安全性および有効性は,warfarinの継続/中断にかかわらず同様であった。
手技中の目標ACTは,多くが300~350秒で,>350秒は5試験,250~300秒は1試験であった。標的ACT高値は血栓塞栓イベント発生率低値と関連していなかった。
文献: Providência R, et al. Safety and efficacy of dabigatran versus warfarin in patients undergoing catheter ablation of atrial fibrillation: a systematic review and meta-analysis. Heart 2013; 100: 324-35. pubmed
関連トライアル dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, Kaseno K et al, Lakkireddy D et al, Lakkireddy D et al, Larsen TB et al, Majeed A et al, RE-ALIGN, RE-COVER II , RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY Japanese population, RE-LY periprocedural bleeding, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control
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