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RELY-ABLE Long-term Multicenter Extension of Dabigatran Treatment in Patients with Atrial Fibrillation
結論 RE-LY終了後2.3年間のdabigatran継続治療において,150mg 1日2回群は110mg 1日2回群にくらべ大出血発生率が高く,脳卒中および死亡は同程度であった。

目的 RE-LYに参加した心房細動患者のうち,dabigatran投与を継続した患者において,dabigatranの2用量(110mg,150mg各1日2回投与)の長期的な有効性および安全性を検討した。有効性の主要転帰:脳卒中(虚血性/出血性),全身性塞栓症,心筋梗塞,肺塞栓症,血管死,全死亡。安全性の主要転帰:大出血,生命に関わる出血,小出血,全出血,深部静脈血栓症。
デザイン 無作為割付,二重盲検試験。NCT00808067。
セッティング 多施設(598施設),35ヵ国。
期間 追跡期間は28ヵ月(中央値2.3年)。
対象患者 5,851例。RE-LYでdabigatran群に割り付けられた患者のうち,最終外来時(2008年12月15日~2009年3月15日)にdabigatranを恒久的に中止していなかった症例。
【除外基準】心房細動以外に抗凝固療法の適応病態を有する,心房細動のため肺静脈アブレーションまたは手術を予定,消化管潰瘍発症から30日以内,推定クレアチニンクリアランス(CCr)≦30mL/分,貧血(ヘモグロビン<100g/L),血小板減少症(血小板数<10万/μL),RE-LYでwarfarin群に割り付けられた患者。
【患者背景】[RE-LYに参加したがRELY-ABLEには参加しなかった患者]症例数は150mg 1日2回群3,139例,110mg 1日2回群3,101例。各群の平均年齢両群72歳。男性62%,63%。脳卒中/一過性脳虚血発作(TIA)既往両群20%。平均CHADS2スコア両群2.2。RE-LY試験中に発症したイベント:大出血5.3%/年,4.3%/年,脳卒中1.8%/年,2.4%/年。
[RE-LY,RELY-ABLE両方に参加した患者]症例数は150mg 1日2回群2,937例,110mg 1日2回群2,914例。各群の平均年齢両群71歳。男性65%,66%。脳卒中/TIA既往21%,20%。平均CHADS2スコア両群2.1。RE-LY試験中に発症したイベント:大出血両群1.5%/年,脳卒中0.3%/年,0.5%/年。(ここにあげた項目はすべて,RELY-ABLE参加者と非参加者の比較においてp<0.05)
治療法 dabigatranの用量はRE-LYと同一とした(150mg 1日2回:2,937例,110mg 1日2回:2,914例)。RE-LY終了後,中断せずにdabigatranを投与するようにされたが,8週以内の中断は許容され,中断期間中は他の抗凝固療法が行われた。試験中に推定CCrが<30mL/分となった場合は投与を中止し,≧30ml/分となってから再開した。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
脳卒中/全身性塞栓症発症率は150mg 1日2回群93例(1.46%/年),110mg 1日2回群102例(1.60%/年)(HR 0.91,95%CI 0.69-1.20)。
脳梗塞または原因不明の脳卒中:1.15%/年 vs. 1.24%/年(HR 0.92;0.67-1.27)。
出血性脳卒中:0.13%/年 vs. 0.14%/年(HR 0.89;0.34-2.30)。
心筋梗塞:0.69%/年 vs. 0.72%/年(HR 0.96;0.63-1.45)。
肺塞栓症:0.13%/年 vs. 0.11%/年(HR 1.14;0.41-3.15)。
全死亡:3.02%/年 vs. 3.10%/年(HR 0.97;0.80-1.19)。
大出血:3.74%/年 vs. 2.99%/年(HR 1.26;1.04-1.53)。
生命に関わる出血:1.79%/年 vs. 1.57%/年(HR 1.14;0.87-1.49)。
頭蓋内出血:0.33%/年 vs. 0.25%/年(HR 1.31;0.68-2.51)。
小出血:9.70%/年 vs. 8.19%/年(HR 1.21;1.07-1.36)。
ネットベネフィット(脳卒中,全身性塞栓症,心筋梗塞,肺塞栓症,大出血,死亡):7.36%/年 vs. 6.89%/年(HR 1.07;0.94-1.22)。

●有害事象
重篤な有害事象は150mg 1日2回群36.3%,110mg 1日2回群33.7%,消化不良は4.8%,5.3%。

文献: Connolly SJ, et al. The Long-Term Multicenter Observational Study of Dabigatran Treatment in Patients With Atrial Fibrillation (RELY-ABLE) Study. Circulation 2013; 128: 237-43. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE, AVERROES, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, ENGAGE AF-TIMI 48, Kaseno K et al, Lakkireddy D et al, Larsen TB et al, Majeed A et al, NASPEAF, RE-ALIGN, RE-LY, RE-LY Asian subgroup, RE-LY cardioversion, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY exposure of VKA, RE-LY intracranial hemorrhage, RE-LY Japanese population, RE-LY periprocedural bleeding, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, RE-LY risk of bleeding, RE-MEDY & RE-SONATE
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