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PREVENT IV observational analysis
結論 clopidogrelの使用は冠動脈バイパス手術(CABG)施行5年後の転帰良好と関連していなかったが,オフポンプでの手術施行例ではclopidogrel使用による転帰改善の可能性が示唆された。

目的 CABG施行後のaspirin+clopidogrelによる抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)は増加しているが,その安全性,有効性については明確になっていない。本解析は,edifoligideによる新生内膜過形成および静脈グラフト不全予防効果を検討した第III相試験PREVENT IVのデータを用い,CABGを受けた患者の臨床的特徴および転帰について,clopidogrel使用の有無により比較した。
デザイン PREVENT IV(無作為割付,二重盲検試験)の後ろ向き解析。
セッティング 多施設(107施設),米国。
期間 登録期間は2002~2003年。
対象患者 3,014例。18~80歳,複数の静脈グラフトを移植する初回単独CABG施行例。
【除外基準】心臓手術歴,大動脈弁手術同時施行予定。本解析は,CABG施行後30日以内の死亡,clopidogrel服用のデータがない症例も対象から除外した。
【患者背景】年齢中央値はclopidogrel群64歳,非使用群63歳。各群の女性22.9%,20.0%。病歴:高血圧75.7%,74.8%,糖尿病38.7%,37.5%,心筋梗塞既往46.3%,40.8%(p=0.01),脳血管疾患16.9%,11.3%(p<0.001),末梢血管疾患14.7%,11.4%(p=0.03)。CABG前の抗血小板療法:aspirin 50.2%,51.7%,clopidogrel 10.7%,6.8%(p=0.001)。緊急CABG施行51.5%,51.4%。心肺バイパス使用66.5%,82.0%(p<0.001)。術後のaspirin 90.4%,91.7%。
治療法 CABG施行後の薬物療法はガイドラインにしたがい,術者の裁量とした。
追跡完了率
結果

●評価項目
CABG施行30日後,633例(21%)がclopidogrelを使用していた。
clopidogrel群は末梢血管疾患,脳血管疾患,心筋梗塞既往,オフポンプによる手術施行が多かった(患者背景の項参照)。
clopidogrelの使用はグラフト不全を増加させる傾向がみられた(補正後OR 1.3,95%CI 1.0-1.7,p=0.05)。
5年の追跡において,clopidogrelの使用の有無と転帰(死亡/MI/血管再開通術)には関連が認められなかった(27% vs. 24%,補正後HR 1.1,95%CI 0.9-1.4,p=0.38)。
オフポンプでの手術施行例ではclopidogrel使用患者における転帰良好の可能性が示唆された(オンポンプ:補正後HR 1.24,95%CI 0.99-1.56,オフポンプ:補正後HR 0.75,95%CI 0.51-1.11,交互作用p=0.0226)。

●有害事象

文献: Williams JB, et al. Relationship between postoperative clopidogrel use and subsequent angiographic and clinical outcomes following coronary artery bypass grafting. J Thromb Thrombolysis 2013; 36: 384-93. pubmed
関連トライアル Berger JS et al, Berger JS et al, CASPAR , CREDO, PLATO undergoing CABG, Sorensen R et al (2011)
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