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ARISTOTLE type and duration of AF
結論 心房細動の病型および罹病期間にかかわらず,apixabanはwarfarinにくらべ,脳卒中,死亡,大出血のリスクを抑制した。脳卒中/全身性塞栓症リスクは発作性心房細動のほうが持続性/永続性心房細動より低かったが, apixabanは心房細動の病型および罹病期間にかかわらず,warfarinの代替薬となりうる。

目的 ARISTOTLEの事前に定められた二次解析として,apixabanのベネフィットが心房細動の病型や罹病期間により異なるか検討した。有効性主要評価項目:脳卒中(虚血性/出血性)または全身性塞栓症。安全性主要評価項目:ISTH出血基準大出血
デザイン 無作為割付,二重盲検,ダブルダミー。
セッティング 多施設,複数国。
期間
対象患者 18,201例。登録時に心房細動/粗動,または心電図により確認された心房細動/粗動発作が過去6ヵ月間に2週間以上の間隔で2回以上あり,脳卒中リスク因子[≧75歳,脳卒中/一過性脳虚血発作(TIA)/非中枢神経系塞栓症既往,3ヵ月以内の症候性心不全またはEF≦40%,糖尿病,薬物治療を要する高血圧]を1つ以上有する患者。
【除外基準】中等度~重度の僧帽弁狭窄,可逆性の原因による心房細動,出血リスク上昇のため抗凝固療法禁忌,人工心臓弁など心房細動以外に抗凝固薬を必要とする,コントロール不良の持続性高血圧,アブレーション施行予定など。
【患者背景】年齢中央値は発作性心房細動群69歳,持続性/永続性心房細動群70歳。各群の女性41.9%,34.1%。脳卒中/TIA/全身性塞栓症既往20.7%,19.2%。warfarin未経験47.9%,41.9%。平均CHADS2スコア 2.0,2.1。(以上,脳卒中/TIA/全身性塞栓症既往を除きp<0.001)
warfarin群におけるTTR中央値65.0%,66.0%。
治療法 ARISTOTLEは以下の2群に無作為割付。
apixaban群:9,120例。5mg,1日2回投与(以下の2つ以上に該当する場合は2.5mg,1日2回投与:≧80歳,体重≦60kg,血清クレアチニン≧1.5mg/dL)。
warfarin群:9,081例。PT-INR 2.0~3.0となるよう用量調節投与。
追跡完了率
結果

●評価項目
心房細動の病型は発作性2,786例(15.3%),持続性15,412例(84.7%)。
apixabanのwarfarinに対するベネフィットは,心房細動の病型にかかわらず一貫していた。
[脳卒中または全身性塞栓症](交互作用p=0.71)
発作性:apixaban群0.82%/年 vs. warfarin群1.14%/年,HR 0.72,95%CI 0.41-1.25,持続性/永続性:1.35%/年 vs. 1.69%/年,HR 0.80;0.66-0.97。
[大出血](交互作用p=0.50)
発作性:1.88%/年 vs. 2.56%/年,HR 0.73;0.49-1.08,持続性/永続性:2.18%/年 vs. 3.19%/年,HR 0.68;0.59-0.80。
[全死亡](交互作用p=0.75)
発作性:2.79%/年 vs. 2.82%/年,HR 0.99;0.72-1.37,持続性/永続性:3.65%/年 vs. 4.15%/年,HR 0.88;0.78-0.99。
[ネットベネフィット](p=0.62)
発作性:5.02%/年 vs. 5.58%/年,HR 0.92;0.72-1.16,持続性/永続性:6.33%/年 vs. 7.51%/年,HR 0.83;0.76-0.91。
apixabanは心房細動罹病期間にかかわらず,すべての評価項目でwarfarinに対しすぐれていた(すべての交互作用p>0.13)。
発作性心房細動患者の脳卒中/全身性塞栓症発症率は持続性/永続性心房細動にくらべ低く,全死亡率は低い傾向がみられた。
脳卒中/全身性塞栓症:発作性0.98%/年 vs. 持続性/永続性1.52%,HR 0.70;0.51-0.93,補正後p=0.015。
全死亡率:2.81% vs. 3.90%/年,補正後p=0.066。

●有害事象

文献: Al-Khatib SM, et al. Outcomes of apixaban vs. warfarin by type and duration of atrial fibrillation: results from the ARISTOTLE trial. Eur Heart J 2013; 34: 2464-71. pubmed
関連トライアル ARISTOTLE, ARISTOTLE cardioversion, ARISTOTLE concomitant aspirin use, ARISTOTLE previous stroke/TIA, ARISTOTLE renal function, ARISTOTLE risk score, ARISTOTLE time in therapeutic range, ARISTOTLE type and duration of AF, ARISTOTLE-J, AVERROES, AVERROES bleeding, AVERROES previous stroke/TIA, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, ENGAGE AF-TIMI 48, J-ROCKET AF, Lakkireddy D et al, PROTECT AF, RE-LY, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF, ROCKET AF cardioversion/ablation, ROCKET AF post hoc analysis, ROCKET AF previous stroke/TIA, ROCKET AF renal dysfunction, SPORTIF III, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性, 非弁膜症性心房細動患者における抗血栓療法
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