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SPOTRIAS Specialized Programs of Translational Research in Acute Stroke
結論 80歳以上の虚血性脳卒中患者において,動脈内療法はrtPA静注に比し,院内死亡リスクを上昇させなかった。

目的 SPOTRIAS*のデータを用い,(1)80歳以上の患者では,それより若い患者に比し,血管内療法による院内死亡率が高い,(2)80歳以上の患者における血管内療法,rtPA静注の院内死亡率は同程度である,という仮説を検証した。
*: phase I,IIの新規脳卒中治療の試験を行うことを主目的とする,National Institute of Healthによるプログラム。
デザイン
セッティング 多施設,米国。
期間 登録期間は2005年1月1日~2010年12月31日。
対象患者 3,768例。血管内療法またはrtPA静注を受けた虚血性脳卒中患者。
【除外基準】―
【患者背景】>80歳はrtPA静注単独群32.4%,動脈内療法群23%(動脈内療法+rtPA静注併用群24%。血管内療法単独群21.9%),各群の女性50.4%,52.1%(51.8%,52.4%)。
治療法 rtPA静注単独は3,378例,動脈内療法は 808例(血管内療法単独383 例,動脈内療法+rtPA静注併用425例)。
追跡完了率
結果

●評価項目
(1)80歳以上/未満の患者の比較
80歳以上の症例(1,182例)はそれより若い患者に比し,重症脳卒中が多く(NIHSS≧12;64.9% vs. 48.4%,p<0.0001),動脈内療法+rtPA静注併用が少なかった(9.5% vs. 14.5%,p<0.0001)。
院内死亡率は,治療法にかかわらず80歳以上の患者のほうが高かった。治療法別にみると,動脈内療法+rtPA静注併用のみリスク上昇が認められなかった。
rtPA静注単独:OR 2.13,95%CI 1.60-2.84。
動脈内療法:OR 1.98,95%CI 1.29-3.04。
血管内療法単独:OR 2.44,95%CI 1.30-4.59。
動脈内療法+rtPA静注併用:OR 1.65,95%CI 0.91-2.98。

(2)80歳以上の患者における検討
80歳以上の患者における院内死亡率は,rtPA 静注に比し,いずれも同程度であった。
動脈内療法:OR 0.95,95%CI 0.60-1.49。
動脈内療法+rtPA静注併用:OR 0.82,95%CI 0.47-1.45。
血管内療法単独:OR 1.15,95%CI 0.64-2.08。
80歳以上の重症脳卒中患者(751例)に限定した検討でも,同様の結果であった。
動脈内療法:OR 0.79,95%CI 0.49-1.29。
動脈内療法+rtPA静注併用:OR 0.79,95%CI 0.44-1.42。
血管内療法単独:OR 0.92,95%CI 0.48-1.77。

●有害事象

文献: Willey JZ, et al. Impact of Acute Ischemic Stroke Treatment in Patients >80 Years of Age: The Specialized Program of Translational Research in Acute Stroke (SPOTRIAS) Consortium Experience. Stroke 2012; 43: 2369-75. pubmed
関連トライアル De Marchis GM et al, GWTG-Stroke time to treatment, IST-3, Mattle HP et al, MERCI and Multi MERCI previous IV tPA, Power A et al, RECANALISE, rtPA血栓溶解療法の転帰における性差, SAMURAI rtPA Registry SITS-MOST criteria, Singer OC et al, SITS-ISTR young patients, 血栓溶解療法後の頭蓋内出血, 前方循環閉塞に対する血栓溶解療法, 内頸動脈閉塞に続発する脳梗塞に対するtPA静注および動脈内血管内療法
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