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PRODIGY Prolonging Dual Antiplatelet Treatment after Grading Stent-Induced Intimal Hyperplasia Study
結論 ステント植込み後の抗血小板療法について,24ヵ月間のaspirin +clopidogrel併用は6ヵ月間の併用に比し虚血イベントを減少させず,出血イベントを増加させた。

目的 ステント植込み後の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)における至適期間は明確になっていない。本試験は,薬剤溶出性ステントまたはベアメタルステント(BMS)の植込みを受けた患者において,24ヵ月間のDAPTが6ヵ月間のそれに比し虚血イベントを減少させるか検討する。有効性のエンドポイント:全死亡,非致死的心筋梗塞,脳血管障害の複合。安全性のエンドポイント:大出血(TIMI出血基準,Bleed Score,BARC出血基準)。
デザイン PROBE(prospective,randomized,open,blinded-endpoint),4×2 factorial。NCT00611286。
セッティング 多施設(3施設),イタリア。
期間 スクリーニング期間は2006年12月~2008年12月。
対象患者 2,013例。18歳以上,慢性安定冠動脈疾患または急性冠症候群患者[非ST上昇型/ST上昇型心筋梗塞(MI)を含む]で,参照血管径≧2.25mmのステント植込みに適した≧50%の狭窄病変を有する症例。病変数,標的血管,病変長の制限は設けなかった。
【除外基準】24ヵ月以内に手術を予定(周術期のDAPTが可能である場合は対象とする),出血性素因,大手術後15日以内,活動性出血または脳卒中から6ヵ月以内,経口抗凝固療法中またはその予定など。
【患者背景】平均年齢は24ヵ月群67.8±11歳,6ヵ月群67.9±11歳。各群の男性77.4%,76.0%。糖尿病24.7%,23.7%。高血圧73.0%,70.4%。脂質異常症56.0%,53.4%。現喫煙22.5%,25.1%。臨床所見:安定狭心症26.0%,25.4%,急性冠症候群74.2%,74.6%,不安定狭心症18.5%,18.5%,非ST上昇型MI 22.9%,22.8%,ST上昇型MI 32.5%,33.3%。ステントのタイプ:BMS 24.9%,25.0%,everolimus 25.1%,24.9%,paclitaxel 24.8%,24.9%,zotarolimus 25.1%,25.1%。24ヵ月後の抗血小板療法:aspirin 98.4%,97.5%,clopidogrel 95.7%,0.5%(p<0.0001)。
治療法 待機的または緊急ステント植込みについて,everolimus溶出性ステント,paclitaxel溶出性ステント,zotarolimus溶出性endeavor sprintステント,第3世代thin-strut BMSに無作為割付。インターベンション中の抗凝固療法は未分画heparinまたはbivalirudinを用いた。手技は現行のガイドラインにしたがい,GP IIb/IIIa受容体拮抗薬の使用を含む施行の詳細は術者の裁量とした。
インターベンション後aspirin(160~325mg経口または500mg静注を負荷投与後,80~160mg経口投与を無期限投与)+clopidogrel(300または600mgを負荷投与後,75mg/日投与)を30日間併用投与した後,抗血小板薬2剤併用療法の期間について,6ヵ月間または24ヵ月間に無作為割付を行った。
6ヵ月群のBMS植込みまたは安定冠動脈患者については,DAPT期間の短縮を許可した(ただし<30日)。
追跡完了率 2年後の追跡完了は24ヵ月群99.7%,6ヵ月群99.6%。
結果

●評価項目
2,013例のうちインターベンション施行後30日以内に死亡,参加同意を撤回した症例を除いた1,970例を無作為割付しDAPTを行った(24ヵ月群987例,6ヵ月群983例)。
2年後の累積イベント発症率は24ヵ月群10.1%,6ヵ月群10.0%で,同等であった(HR 0.98,95%CI 0.74-1.29,p=0.91)。
エンドポイントの個々の項目およびステント血栓症についても同等であった。
全死亡:6.6% vs. 6.6%(p=0.98)。
心筋梗塞:4.0% vs. 4.2%(p=0.80)。
脳血管障害:2.1% vs. 1.4%(p=0.17)。
ステント血栓症(definite/probable,累積):1.3% vs. 1.5%(p=0.70)。
出血リスクは24ヵ月群のほうが6ヵ月群より高かった。
BARC出血基準タイプ5,3,2:7.4% vs. 3.5%(HR 2.17,95%CI 1.44-3.22,p=0.00018)。
TIMI出血基準大出血:1.6% vs. 0.6%(p=0.041)。
Bleed Score中央値:0 vs. 0(p<0.0001)。

●有害事象

文献: Valgimigli M, et al.; for the Prolonging Dual Antiplatelet Treatment After Grading Stent-Induced Intimal Hyperplasia Study (PRODIGY) Investigators. Short- Versus Long-Term Duration of Dual-Antiplatelet Therapy After Coronary Stenting: A Randomized Multicenter Trial. Circulation 2012; 125: 2015-26. pubmed
関連トライアル CHAMPION PHOENIX, CHARISMA, CHARISMA bleeding complications, clopidogrel追加による死亡率抑制効果, CREDO, DECLARE-DIABETES, DECLARE-LONG II, DES LATE, DES留置後のDAPT延長投与, EXCELLENT, KAMIR, Müller C et al, OPTIMIZE, PLATO total events, PRODIGY type of stent, PRODIGY in-stent restenosis, REAL-LATE / ZEST-LATE, RESET, Sarafoff N et al, SPIRIT III, SPS3, TOSS-2, TRA 2P-TIMI 50 prior ischemic stroke, TRITON-TIMI 38, TRITON-TIMI 38 PCI
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