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POPular CYP2C19*2
結論 CYP2C19*2機能喪失型遺伝子はclopidogrel投与中の高い血小板反応性(HPR)の発現率上昇と関連していた。しかし,CYP2C19*2遺伝子により説明できる血小板反応性の個人間変動の割合はさほど大きくなかった。

目的 POPular 試験(NCT00352014)対象患者のデータを用い,clopidogrel投与中の血小板反応性におけるCYP2C19*2遺伝子型の相対的寄与率を決定する。
デザイン
セッティング
期間
対象患者 1024例。POPular試験対象患者(待機的ステント植込みを受ける冠動脈疾患患者)のうち,CYP2C19*2遺伝子型データを入手できた症例。
【除外基準】―
【患者背景】年齢はCYP2C19*1/*1群64±11歳,CYP2C19*1/*2群65±10歳,CYP2C19*2/*2群64±12歳。男性76.1%,72.7%,74.1%。現喫煙1.2%,1.2%,0%。BMI 27±4kg/m2,27±4kg/m2,28±4kg/m2。高血圧75.9%,78.8%,85.2%。糖尿病18.5%,18.8%,18.5%。LVEF<45% 14.7%,16.5%,22.2%。腎不全7.7%,8.1%,7.4%。
治療法 長期抗凝固療法を受けていない症例に対し,前治療としてclopidogrel(PCI施行前に5日間75mg/日,または24時間以上前に負荷用量300mgもしくは4時間以上前に600mg)およびaspirin(PCI施行前に10日以上80~100mg/日)を投与。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
CYP2C19野生型(*1/*1)は737例,ヘテロ接合型(*1/*2)は260例,ホモ接合型(*2/*2)は27例であった。
CYP2C19*2保有はHPR(測定値がROC曲線から決定したカットオフ値より高い)発現率上昇と関連していた。
5μmol/L ADP誘発性light transmittance aggregometry(LTA)(1005例):*1/*1;38%,*1/*2;53%,*2/*2;70%(p<0.001)。
20μmol/L ADP誘発性LTA(1006例):31%,52%,78%(p<0.001)。
PlateletWorks(511例):33%,51%,91%(p<0.001)。
VerifyNow P2Y12(1010例):34%,49%,67%(p<0.001)。
clopidogrel投与中の血小板反応性の変動について,CYP2C19*2遺伝子型単独では3.7%~6.2%しか説明できなかったが,これに臨床変数を加えると5.6%~20.6%に上昇した。
5μmol/L ADP誘発性LTA:5.0%→13.0%(p<0.001)。
20μmol/L ADP誘発性LTA:6.2%→15.2%(p<0.001)。
PlateletWorks:4.4%→5.6%(p=0.839)。
VerifyNow P2Y12:3.7%→20.6%(p<0.001)。

●有害事象

文献: Bouman HJ, et al. Variability in on-treatment platelet reactivity explained by CYP2C19*2 genotype is modest in clopidogrel pretreated patients undergoing coronary stenting. Heart 2011; 97: 1239-44. pubmed
関連トライアル AFIJI CYP2C19, Cuisset T et al, EXCELSIOR CYP2C19, FAST-MI genetic determinants, Mega JL et al, Migliorini A et al, Shuldiner AR et al(PAPI/Sinai病院研究), Sibbing D et al (2009, Eur Heart J), Sibbing D et al(2010)
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