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心房細動患者の脳卒中予防におけるwarfarinの心筋梗塞保護効果
Does Warfarin for Stroke Thromboprophylaxis Protect Against MI in Atrial Fibrillation Patients?
結論 脳卒中予防のため抗凝固療法を受けている心房細動患者において,warfarinは他の抗凝固薬または2種の抗血小板薬併用に比し,心筋梗塞に対する保護効果を有する可能性がある。

目的 RE-LY試験にてdabigatran群の心筋梗塞がwarfarin群に比し有意に増加したことより,ビタミンK拮抗薬が高リスクの心房細動患者において心筋梗塞予防効果があるかどうかに新たな関心が寄せられている。本論文では,脳卒中予防のため抗凝固薬を処方された心房細動患者において,warfarin以外の抗凝固薬(ximelagatran,dabigatran,idraparinux)または抗凝固薬と等価と考えられるclopidogrelおよびaspirin併用が心筋梗塞リスクを上昇させるか検討。
方法 脳卒中予防療法を受けている心房細動患者において,warfarinと他の抗凝固薬,または抗凝固薬と等価と考えられる2種類の抗血小板薬併用との比較を行っている,2000年以降に出版されたランダム化比較試験をレビュー。
対象 5試験(36177例。warfarin群15165例+比較薬群21012例)を同定。
表記は患者数,比較薬。
SPORTIF III
3407例(warfarin群1703例+比較薬群1704例),ximelagatran 36mg,1日2回。
SPORTIF V
3922例(warfarin群1962例+比較薬群1960例),ximelagatran 36mg,1日2回。
Amadeus
4029例(warfarin群2107例+比較薬群1922例),idraparinux 2.5mg,週1回,皮下注。
RE-LY
18113例(warfarin群6022例+比較薬群12091例),dabigatran 110mgおよび150mg,1日2回
ACTIVE-W
6706例(warfarin群3371例+比較薬群3335例),clopidogrel 75mgおよびaspirin 300mg。
主な結果 ・心筋梗塞リスク
warfarin群の心筋梗塞は149例(0.98%)で,比較薬群277例(1.32%)に比し抑制された(RR 0.77,95%CI 0.63-0.95,p=0.01)。試験間の不均一性は認められなかった(不均一性p=0.11)。
しかし,このリスク減少に大きく影響したRE-LY試験を除くと有意にならなかった(RR 0.83,95%CI 0.62-1.10,p=0.20)。試験間の不均一性は認められなかった(不均一性p=0.07)。
ACTIVE W試験を除外し,RE-LY試験を含めた解析では,リスク低下がみられた(RR 0.80,95%CI 0.64-1.00,p=0.0)。試験間の不均一性は認められなかった(不均一性p=0.07)。
文献: Lip GY, et al. Does Warfarin for Stroke Thromboprophylaxis Protect Against MI in Atrial Fibrillation Patients? Am J Med 2010; 123: 785-9. pubmed
関連トライアル ACTIVE W, ARISTOTLE cardioversion, dabigatran,rivaroxaban,apixabanの間接比較, Larsen TB et al, RE-LY, RE-LY cardioversion, RE-LY concomitant use of antiplatelet, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF post hoc analysis, SPORTIF elderly patients, SPORTIF II , SPORTIF III, SPORTIF risk of bleeding, SPORTIF V, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, 新規経口抗凝固薬4剤のwarfarinに対する有効性・安全性, 脳卒中/TIA既往を有する心房細動患者における新規抗凝固薬
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