抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
メタ解析
ACS後の心房細動患者におけるwarfarin使用と転帰
Warfarin use and outcomes in patients with atrial fibrillation complicating acute coronary syndromes
結論 急性冠症候群(ACS)後の心房細動患者において,warfarinは6ヵ月後の転帰を改善したが,その使用率は低く,CHADS2スコア出血リスクのいずれとも関連していなかった。

目的 ACS後の心房細動患者に対する至適薬物療法は明確となっていない。本論文は退院時のwarfarinの使用率をCHADS2スコアにより調査し,6ヵ月後の死亡または心筋梗塞発生率を検討する。
方法 プール解析。
対象 23208例。本論文は非ST上昇型ACS患者を対象とした3つのランダム化比較試験( PURSUIT PARAGON-A SYNERGY )について検討。

[患者背景]
年齢中央値(IQR)はwarfarin投与例68.0(62.0~73.7)歳,非投与69.0(62.0~75.0)歳。女性33.9%,31.5%。CABG歴11.3%,12.4%,高血圧既往58.1%,62.4%,うっ血性心不全既往21.0%,16.2%,糖尿病既往31.5%,24.5%,PCI歴15.3%,13.2%,心筋梗塞既往38.7%,34.1%,心血管発作/脳卒中/一過性脳虚血発作の既往9.7%,7.3%。退院時の薬物療法:aspirin 62.9%,89.0%,ジギタリス50.5%,36.9%,ticlopidine/clopidogrel 10.5%,26.4%,β遮断薬54.8%,60.9%,Ca拮抗薬24.2%,22.6%,硝酸剤43.5%,39.3%,ACE阻害薬48.4%,44.6%,抗不整脈薬30.5%,27.1%。
主な結果 対象患者のうち,院内で心房細動を合併後,生存退院したのは917例(4.0%),warfarin投与を受けたのはそのうち124例(13.5%),非投与は793例(86.5%)であった。

・warfarin投与率とCHADS2スコア
warfarin投与率とCHADS2スコアの間に関連はみられなかった;CHADS2スコア0:13%,1:14%,≧2:13%。
CHADS2スコアの要素のうち,warfarin投与率との関連がみられたのは心不全の既往のみであった(OR 1.5,95%CI 1.02-2.28,p=0.04)。

・warfarin投与率と出血リスク
 warfarin投与率と出血リスクの間に関連はみられなかった;出血低リスク:11.9%,中等度リスク:13.3%,高リスク:11.1%。

・6ヵ月後の死亡または心筋梗塞
 6ヵ月後の死亡または心筋梗塞予測因子は以下の通りであった。
退院時のwarfarin使用:HR 0.39,95%CI 0.15-0.98,p=0.04。
退院時のaspirin使用:HR 0.47,95%CI 0.26-0.85,p=0.01。
院内CABG施行:HR 0.30,95%CI 0.15-0.61,p<0.01。
CHADS2スコア≧2:HR 3.51,95%CI 2.03-6.06,p<0.01。
文献: Lopes RD, et al. Warfarin Use and Outcomes in Patients with Atrial Fibrillation Complicating Acute Coronary Syndromes. Am J Med 2010; 123: 134-40. pubmed
関連トライアル ACUITY 1-year results, ACUITY bivalirudin, ACUITY GP IIb/IIIa inhibitors , ACUITY switching to bivalirudin, AFASAK 2 1999, APEX-AMI atrial fibrillation, Avgil Tsadok M et al, Danish Stroke Registry, Lamberts M et al, NABOR, OASIS-5 and 6, PROTECT AF, SPORTIF INR control, SPORTIF risk of bleeding, SYNERGY, SYNERGY angiography
関連記事