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RECANALISE Recanalisation Using Combined Intravenous Alteplase and Neurointerventional Algorithm for Acute Ischemic Stroke
結論 動脈閉塞による脳梗塞患者において,alteplase静注+血管内アプローチ併用は,静注に比し再開通率が高かった。併用群では症状発現から再開通までの時間が短いほど,よりよい良好転帰が得られた。

目的 動脈閉塞による脳梗塞患者におけるalteplase静注の有効性は,再開通や閉塞部位により制限される。一方,動注では静注よりもdoor-to-needle timeが重要となるが,この手技に関する治療時間の遅れは,静注と動注を併用することにより解決できる可能性がある。そこで本試験では,静注+血管内アプローチ(alteplase動注+必要な場合は血栓切除術を追加)併用の有効性を検討する。
デザイン 観察研究。
セッティング 単施設,フランス。
期間 実施期間は2002年2月~2008年10月。
対象患者 160例。2002年2月~2008年10月,Bichat大学病院(フランス)にて治療を受けた急性脳梗塞患者。
【除外基準】静注群(2002年2月~2007年3月):CTにおいて中大脳動脈(MCA)領域の1/3を超える梗塞かつ/またはNational Institute of Health stroke scale(NIHSS)スコア>22。
【患者背景】平均年齢は静注群64.1±14.1歳,併用療法群67.9±15.8歳。男性60%,57%。病歴:高血圧47%,49%,高コレステロール血症36%,23%,糖尿病11%,13%,現在の喫煙19%,17%。NIHSSスコア中央値(範囲)16(11~19),14(10~18),心原性脳梗塞の兆候45%,55%。症状発現から治療までの時間中央値(範囲)163(135~180)分,132(110~158)分(p<0.0001)。頸動脈閉塞31%,25%。
治療法 静注群(107例):2002年2月~2007年3月,NINDSガイドラインに従い,発症3時間以内にalteplase 0.9mg/kg静注。
併用療法群(53例):2007年4月~2008年10月,術者が併用療法施行可能な場合はalteplase 0.6mg/kg静注+0.3mg/kg動注。静注後も動脈閉塞が持続する場合は動注を行い,それでも再開通が得られない場合には機械的手技(4mmのスネア,バルーン血管形成術)を施行。術者が併用療法施行不可能な場合はNINDSガイドラインに従い静注を行ったが,本解析からは除外した。
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
併用療法群53例のうち,3例では血管内インターベンション前に完全開通が得られたため,alteplase動注は行わなかった。残る50例のうち20例には機械的手技が追加された。
再開通は併用療法群の46例(87%),静注群56例(52%)と併用療法群の方が多かった(RR 1.49;1.21-1.84,p=0.0002)。
早期の神経学的改善(24時間後のNIHSSスコア0~1または4点以上の改善)は32例(60%)vs 42例(39%)と併用療法群の方が多かったが,多変量解析では有意差は認められなかった(RR 1.36;0.97-1.91,p=0.07)。
以下については,有意差は認められなかった;転帰良好(90日後のmRS 0~2)30例(57%)vs 47例(44%)(RR 1.16;0.85-1.58,p=0.35),90日後の死亡9例(17%)vs 18例(17%)(RR 1.06;0.51-2.20,p=0.87),頭蓋内出血15例(28%)vs 39例(37%)(RR 0.93;0.56-1.56,p=0.79),うち症候性頭蓋内出血5例(9%)vs 12例(11%)(RR 1.12;0.44-2.89,p=0.81)。
両群において,90日後の転帰良好および早期の神経学的改善は再開通と強く関連していた。併用群では症状発現から再開通までの時間とも関連がみられた。

●有害事象

文献: Mazighi M, et al.; on behalf of the REcanalisation using Combined intravenous Alteplase and Neurointerventional ALgorithm for acute Ischemic StrokE (RECANALISE) investigators. Comparison of intravenous alteplase with a combined intravenous-endovascular approach in patients with stroke and confirmed arterial occlusion (RECANALISE study): a prospective cohort study. Lancet Neurol 2009; 8: 802-9. pubmed
関連トライアル CASES gender, De Marchis GM et al, ECASS III, ECASS III additional outcomes, EPITHET, IMS III, IPSS use of alteplase, J-ACT, J-MARS, Madrid Stroke Network, Mattle HP et al, MERCI and Multi MERCI previous IV tPA, Mikulik R et al 2009, RESCUE-Japan retrospective survey, SAMURAI rt-PA Registry early neurological deterioration, Saqqur M et al, Sarikaya H et al, Singer OC et al, SITS-ISTR, SITS-ISTR 2010, SITS-ISTR elderly, SITS-ISTR young patients, SITS-MOST multivariable analysis, SPOTRIAS, STRokE DOC, Toni D et al, 虚血性脳卒中患者に対するIV/IA併用療法, 内頸動脈閉塞に続発する脳梗塞に対するtPA静注および動脈内血管内療法, 発症からalteplase静注までの時間と転帰
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