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EPITHET clinical-diffusion mismatch
結論 CDM(臨床症状-MRI/CT 所見ミスマッチ;clinical-diffusion mismatch)がみられる脳梗塞患者において,tPAの有用性の上昇は認められなかった。CDMの有無にかかわらず,再灌流の効果は同等であった。

目的 CDM *1は,血栓溶解療法のための急性脳梗塞患者を選択するPDM *2(灌流強調画像[PWI]-拡散強調画像[DWI]ミスマッチ;perfusion-diffusion mismatch)の代替として提案されている。本論文では,症状発現から3~6時間の脳梗塞患者において,CDMがみられる患者では,みられない患者に比しtPAの有用性が高いかどうかを検討する。エンドポイント:病変サイズの拡大(絶対増加),90日後の神経学的改善(NIHSSスコアの8点以上の低下,またはNIHSSスコア≦1)。
*1:DWI異常領域≦25mLかつNIHSSスコア≧8
*2:PWI低灌流領域÷DWI異常領域>1.2,かつPWI-DWI≧10mL
デザイン 本論文は EPITHET試験(ランダム化,二重盲検)のサブ解析。
セッティング 多施設。
期間
対象患者 100例。症状発現から3~6時間の脳梗塞患者,発病前のmodified Rankin Score[mRS]<3,National Institute of Health stroke scale(NIHSS)スコア≧4,CTにて出血または早期の広範な虚血性変化が認められない,MRI施行可能。
【除外基準】―
【患者背景】―
治療法
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
全例のうち,PDMは85例(86%),CDMは41例(41%)に認められ,両モデルの合致は51例(52%)であった。PDMにより定義するCDMの感度は46%,特異度は86%,陽性的中率は95%,陰性的中率は21%であった。
偽陽性(CDMあり,PDMなし)は2例,偽陰性(CDMなし,PDMあり)は46例に認められ,偽陰性のうち35例はDWI異常領域が>25mLであった。
再灌流の影響は神経学的改善(OR 9.92;1.91-51.64,p<0.01),病変サイズの拡大(絶対増加)(差-59.60mL;―95.40--23.81mL,p<0.01)に認められた。
CDMの有無による比較において,tPA治療,再灌流のいずれも,病変拡大,臨床経過についての影響は認められなかった。

●有害事象

文献: Ebinger M, et al.; EPITHET Investigators. Clinical-diffusion mismatch and benefit from thrombolysis 3 to 6 hours after acute stroke. Stroke 2009; 40: 2572-4. pubmed
関連トライアル ECASS III additional outcomes, ECASS-II hyperglycemia, EPITHET, Mikulik R et al 2009, rtPA血栓溶解療法の転帰における性差, SAINT postthrombolysis ICH, SITS-ISTR blood pressure
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