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EDO Edaravone versus Sodium Ozagrel in Acute Noncardioembolic Ischemic Stroke
結論 非心原性脳梗塞患者において,edaravoneはozagrelに対し非劣性を示した。edaravoneはozagrelと少なくとも同等の有効性を有する。
コメント わが国独特の急性期脳梗塞治療薬であるエダラボンとオザグレルとの比較試験で,エダラボンの非劣性が明らかにされた。エダラボンには抗血小板作用,抗凝固作用はないが,本試験の治療レジメンではアスピリンを含む抗血栓薬の14日間の併用禁止にもかかわらず,3週以内の再発が1%(2/194例)ときわめて低く抑えられており,臨床第III相試験時と同等以上の効果を示した点が注目される。本試験は少数の軽症脳梗塞を対象としており,今後より大規模で,中等症までの虚血性脳卒中を対象に,標準的な経口抗血小板薬服用下での国際臨床試験で明らかにすることを期待したい。(岡田靖

目的 非心原性脳梗塞患者において,脳保護薬edaravoneの有効性および安全性を,抗血小板薬ozagrelと比較。一次エンドポイント:3ヵ月後の転帰良好(modified Rankin Score[mRS] 0~1)。
デザイン ランダム化,オープン,非劣性試験。
セッティング 多施設(81施設,82部門),日本。
期間 実施期間は2004年8月~2006年10月。
対象患者 401例。アテローム血栓性梗塞またはラクナ梗塞の症状発現後24時間以内に治療薬投与が可能;意識レベル(Japan Coma Scale)0~3(0~I3);上肢かつ/または下肢の運動機能障害;年齢20歳以上。
【除外基準】血清クレアチニン>1.5mg/dLの腎機能障害;心原性脳梗塞(疑いも含む);出血性脳梗塞,硬膜外/実質内/主として脳室内の出血;神経症状が急速に軽減,かつ一過性脳虚血発作の診断;脳卒中発症前にmRS≧2に相当する障害を有する;外科的または血管内治療を要する。
【患者背景】性別(男性/女性)はedaravone群121/70例,ozagrel群118/77例。平均年齢68.4±11.0歳,69.1±10.8歳。脳卒中サブタイプ:アテローム血栓性梗塞52例,66例,ラクナ梗塞136例,120例,不明3例,9例。症状発現から治療までの時間:6時間以内24例,41例,6時間超12時間以内73例,68例,12時間超94例,86例。平均13.2±6.0時間,12.3±6.3時間。運動機能障害の部位:上肢(+/-)174/17例,189/6例(p=0.0277),下肢(+/-)171/20例,169/26例。ベースライン時のNational Institute of Health stroke scale(NIHSS)スコア 3.7±2.3,3.8±2.7。
治療法 edaravone群*1,ozagrel群*2にランダム化。
*1:199例。edaravone 30mg,1日2回を30分以上かけて点滴静注。
*2:202例。ozagrel 80mg,1日2回を2時間以上かけて点滴静注。
試験薬投与期間中はargatroban,urokinase,heparin,warfarin,aspirin,ticlopidine,cilostazolの投与は禁止とした(tPAおよびclopidogrelは試験当時未認可であった)。
追跡完了率 解析からの除外は15例。
【脱落理由】TIA 3例,脳腫瘍1例,インフォームドコンセント手続き違反4例,治療せず1例,3ヵ月後のmRS測定もれ6例。
結果

●評価項目
3ヵ月後のmRS 0~1はedaravone群109例(57.1%),ozagrel群98例(50.3%),群間差6.8%,95%CI-3.1-16.7(p=0.2151)で,非劣性基準(95%CIの下限値が-11.4%を超えない)に合致した。脳梗塞の病型別の検討でも有意差は認められなかった(アテローム血栓性梗塞p=0.4003,ラクナ梗塞p=0.4488,不明p=1.0000)。
6ヵ月後のmRS 0~1はedaravone群112例(60.2%),ozagrel群108例(56.0%),群間差4.3%,95%CI-5.7-14.2(p=0.4621)。
3ヵ月後のBI≧95はedaravone群148例(77.5%),ozagrel群133例(68.2%),群間差9.3%,95%CI 0.5-18.1(p=0.0531)。
3ヵ月後のNIHSS 0~1はedaravone群135例(70.7%),ozagrel群140例(71.8%),群間差-1.1%,95%CI-10.1-7.9(p=0.8971)。

●有害事象
全有害事象はedaravone群166例(85.6%),ozagrel群171例(86.4%)(p=0.9349),うち重篤なものは27例(13.9%)vs 28例(14.1%)(p=1.0000)といずれも有意差は認められなかった。脳梗塞再発は4例(2.1%)vs 11例(5.6%)(p=0.1117),死亡は5例vs 1例。

文献: Shinohara Y, et al. Edaravone (radical scavenger) versus sodium ozagrel (antiplatelet agent) in acute noncardioembolic ischemic stroke (EDO trial). Cerebrovasc Dis 2009; 27: 485-92. pubmed
関連トライアル ECASS III additional outcomes, PREVAIL subanalysis, PROTECT AF, SAINT postthrombolysis ICH, SITS-ISTR blood pressure
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