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WARP Warfarin Thromboprophylaxis in Cancer Patients with Central Venous Catheters
結論 癌患者において,予防的warfarin投与は非投与に比し,症候性カテーテル関連血栓症,その他の血栓症を抑制しなかった。

目的 癌患者において,warfarinがカテーテル関連血栓症を抑制するか,また用量調整warfarinの方が固定用量warfarinに比し優れているか検討。一次エンドポイント:X線で確診された症候性カテーテル関連血栓症。
デザイン PROBE(prospective,randomized,open,blinded endpoints)。intention-to-treat解析。ISRCTN 50312145。
セッティング 多施設(68施設),英国。
期間 登録期間は1999年10月-2004年12月。
対象患者 1590例。組織学的に癌と診断;化学療法剤投与のために中心静脈カテーテル挿入を要する;16歳以上;十分な肝,腎,血液機能を有する。
【除外基準】すでにwarfarin投与を受けているなど。
【患者背景】年齢中央値は非投与群61(53-68)歳,投与群60(53-68)歳,固定用量群59(51-66)歳,用量調整群60(53-67)歳。各群の男性は61%,62%,54%,56%。
治療法 予防的warfarin投与のベネフィットに懐疑的な臨床医は,非投与,固定用量(1mg/日)投与,国際標準比(INR)が1.5-2.0となるよう用量調整投与の3群に患者をランダム化。
予防的warfarin投与のベネフィットを確信している臨床医は,固定用量投与,用量調整投与の2群に患者をランダム化。
しかし,前者の臨床医より,割付を非投与または固定用量投与の二択にする要望が出され,運営委員会は試験デザインを修正した。
患者は血栓形成リスク因子(化学療法剤レジメンの強化度[高/低],カテーテル挿入の部位[末梢/中枢],化学療法剤1サイクル投与の継続時間[<24時間/>24時間])により層別化。
ランダム化およびwarfarin投与は,事情が許せば中心静脈カテーテル挿入の3日前より開始。血小板減少症(血小板数≦5万/mm 3)発症の場合は一時中断が可能であった。
本論文では,warfarin非投与群(404例)と投与群*(408例),固定用量群(471例)と用量調整群(473例)をそれぞれ比較。なお,このうち166例は重複。
*:固定用量(1mg/日)投与324例+用量調整投与84例。
追跡完了率
結果

●評価項目
カテーテル関連血栓症はwarfarin投与群24例(6%),非投与群24例(6%)で,有意差は認められなかった(相対リスク[RR]0.99,95%CI 0.57-1.72,p=0.98)。ランダム化から発症までの日数は25日 vs 32日(p=0.71)。
全血栓症イベント(カテーテル関連および非カテーテル関連)は30例(7%)vs 38例(9%)(RR 0.78,95%CI 0.50-1.24,p=0.30)。
用量調整群では13例(3%)と,固定用量群34例(7%)に比し抑制された(RR 0.38,95%CI 0.20-0.71,p=0.002)。ランダム化から発症までの日数は60日 vs 31日(p=0.51)。
全血栓症イベントは26例(6%) vs 37例(8%)(RR 0.70,95%CI 0.43-1.14,p=0.15)。

●有害事象
大出血は投与群7例(2%),非投与群1例(<1%)で,有意差は認められなかった(RR 6.93,95%CI 0.86-56.08,p=0.07)。
用量調整群では16例(3%),固定用量群7例(1%)で,有意差は認められなかった(RR 2.28,95%CI 0.95-5.48,p=0.09)。

文献: Young AM, et al., WARP Collaborative Group, UK Warfarin thromboprophylaxis in cancer patients with central venous catheters (WARP): an open-label randomised trial. Lancet 2009; 373: 567-74. pubmed
関連トライアル AFASAK 2 1999, AMADEUS, ARISTOTLE, ARISTOTLE risk score, BAFTA, CASSIOPEA, Crowther MA et al, Crowther MA et al, EINSTEIN-DVT and EINSTEIN-Extension, ELATE, EXULT A, Pengo V et al, PREVAIL, PREVENT 2003, PROTECT AF, RE-COVER, RE-LY, RE-LY previous TIA or stroke, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF, ROCKET AF previous stroke/TIA, SPAF III 1996, SPORTIF III, SPORTIF risk of bleeding, SPORTIF V, THRIVE, TPT, WARCEF, WARSS
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