抗血栓トライアルデータベース
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HAT 1 Hokuriku Atrial Fibrillation Trial 1
結論 わが国において,warfarin投与を受けている高齢の心房細動患者は現在のところ少ない。高齢の心房細動患者は今後増えるとされており,安全かつ適切な抗凝固療法が求められる。

目的 わが国の高齢心房細動患者における抗凝固療法の現状を検討。
デザイン 登録研究。
セッティング 多施設(18施設),日本(北陸地方)。
期間 試験期間は2005年4月-2008年5月。
対象患者 365例。本解析の対象は,HAT 1試験参加者のうち65歳以上の心房細動患者。
【除外基準】表記なし。
【患者背景】平均年齢72±7歳。心房細動の病型は発作性35%,持続性10%,永続性55%。心房細動罹患期間19.0年。関連疾患は高血圧66%,脳血管疾患21%,糖尿病19%,虚血性心疾患16%。
治療法
追跡完了率 100%。
結果

●評価項目
85歳以上のwarfarinの使用(抗血小板薬併用も含む)は36%と,他の年齢層に比し少なかった;65-69歳68%(p<0.01),70-74歳60%(p<0.01),75-79歳56%(p<0.05),80-84歳65%(p<0.05)。
抗血小板薬単独の使用率は85歳以上で最高(40%)であった。
75-84歳未満ではCHADS2スコアが高いほどwarfarin使用率が高かったが(CHADS2スコア1では50%,CHADS2スコア6では100%),85歳以上では明らかな傾向はみられなかった。
[年齢別の検討]
75-84歳(165例)と85歳以上(58例)で比較したところ,性別(男性;75-84歳55% vs 85歳以上50%),心房細動罹患期間(87.3±88.9ヵ月 vs 84.9±101.8ヵ月),発作性心房細動の割合(33% vs 29%)などには有意差は認められなかった。85歳以上では心不全が多く(25% vs 40%,p<0.05),糖尿病が少なかった(25% vs 12%,p<0.05)。
75-84歳では,warfarin使用者では心房細動の病型が持続性または永続性の症例(発作性心房細動の割合;使用あり20% vs 非使用54%,p<0.01)および脳血管発作の既往(32% vs 12%,p<0.01)が多く,心房細動罹病期間が長かった(104.9±97.9ヵ月 vs 60.2±65.1ヵ月,p<0.01)。
85歳以上では,warfarin使用の有無による基本特性の差は認められなかった。

●有害事象

文献: Furusho H, et al. Current status of anticoagulation therapy for elderly atrial fibrillation patients in Japan: from Hokuriku atrial fibrillation trial. Circ J 2008; 72: 2058-61. pubmed
関連トライアル ACTION, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, AFASAK 2 1999, AMADEUS, J-RHYTHM Registry anticoagulation, J-RHYTHM Registry warfarin use, Lakkireddy D et al, NASPEAF, NVAFにおける全身性塞栓症予防のためのwarfarin, ORBIT-AF, PROTECT AF, SPORTIF elderly patients
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