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メタ解析
NVAFにおける全身性塞栓症予防のためのwarfarin
Warfarin for the prevention of systemic embolism in patients with non-valvular atrial fibrillation: a meta-analysis
結論 非弁膜症性心房細動(NVAF)患者において,warfarinは脳卒中リスクを低下させるだけでなく,全身性塞栓症予防についてもプラセボおよび抗血小板薬よりも優れていた。warfarinはプラセボおよび低用量warfarinに比し大出血リスクを上昇させたが,抗血小板薬に比しては有意差は認められなかった。

目的 国際標準比(INR)が2以上となるよう長期間(3ヵ月以上)全身性塞栓症予防療法を受けているNVAF患者において,warfarinの有効性および大出血リスクを検討。
方法 1966-2007年11月に発行された論文について,Medline,PubMed,Embase,Cochrane Library,SveMed+にて,MeSH用語;“atrial fibrillation”“warfarin” “randomised controlled trial”を用いて検索。言語の制限は設けなかった。参考文献一覧の検索も行った。
対象とした試験は,18歳以上のAFまたは心房粗動患者について,INR≧2のwarfarinと(1)プラセボ,(2)抗血小板薬,(3)低用量warfarin*,(4)低用量warfarin+aspirin併用を評価したRCTで,術後および弁膜症性AF患者を対象とした試験は除外した。
*:固定用量1.25mg/日または目標INR<2。
対象 16058例。15試験が該当。追跡期間は1-3年。
以下の表記は順に症例数。平均年齢。warfarin群INR値。比較。
AFASAK I(1989年)
1007例。74.2歳(中央値)。2.8-4.2。(1)プラセボ,(2)aspirin 75mg。
SPAF I (1991年)
421例。67歳。2.0-4.5。プラセボ。
CAFA (1991年)
378例。68歳。2.0-3.0。プラセボ。
EAFT (1993年)
439例。70.5歳。2.5-4.0。プラセボ。
SPAF II<75(1994年)
715例。64歳。2.0-4.5。aspirin 325mg。
SPAF II>75(1994年)
385例。80歳。2.0-4.5。aspirin 325mg。
SPAF III (1996年)
1044例。71.5歳。2.0-3.0。低用量warfarin(INR 1.2-1.5)+aspirin 325mg。
SIFA (1997年)
916例。72.5歳。2.0-3.5。indobufen 200mg。
Pengo V et al (1998年)
303例。74歳。2.0-3.0。低用量warfarin 1.25mg。
AFASAK II(1998年)
677例。74歳(中央値)。2.0-3.0。(1)低用量warfarin 1.25mg,(2)低用量warfarin+aspirin 300mg,(3)aspirin 300mg。
PATAF(stratum 1)(1999年)
253例。75歳。2.5-3.5。(1)aspirin 150mg,(2)低用量warfarin(INR 1.1-1.6)。
Yamaguchi T et al(2000年)
115例。66.7歳。2.2-3.5。低用量warfarin(INR 1.5-2.1)。
Hu DY et al(2006年)
704例。63.3歳。2.0-3.0。aspirin 150-160mg。
ACTIVE W (2006年)
6706例。70.2歳。2.0-3.0。clopidogrel 75mg+aspirin 75-100mg。
WASPO(2007年)
75例。82歳(中央値)。2.0-3.0。aspirin 300mg。
BAFTA (2007年)
973例。81.5歳。2.0-3.0。aspirin 75mg。
主な結果 ・warfarin vs aspirin
 warfarinは抗血小板薬に比し全身性塞栓症リスクを50%低下させた(OR 0.50,95%CI 0.33-0.75,p<0.001)。
 大出血は有意差が認められなかった(OR 1.07,95%CI 0.85-1.34,p=0.59)。
・warfarin vs プラセボ
 warfarinはプラセボに比し全身性塞栓症リスクを低下させる傾向がみられた(OR 0.29,95%CI 0.08-1.07,p=0.06)。
 大出血はリスク上昇がみられた(OR 3.01,95%CI 1.31-6.92,p=0.01)。
・warfarin vs 低用量warfarin
 有効性は有意差が認められなかった(OR 1.52,95%CI 0.40-5.81,p=0.54)。
 大出血はリスク上昇がみられたOR 2.88,95%CI 1.09-7.60,p=0.03。
・低用量warfarin+aspirin
 有効性(OR 1.00,95%CI 0.17-5.81,p=1.00),大出血(OR 1.14,95%CI 0.55-2.36,p=0.72)ともに有意差は認められなかった。
文献: Andersen LV, et al. Warfarin for the prevention of systemic embolism in patients with non-valvular atrial fibrillation: a meta-analysis. Heart 2008; 94: 1607-13. pubmed
関連トライアル ACTIVE W CHADS2 score, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, AMADEUS, BAFTA, CHARISMA atrial fibrillation, ENGAGE AF-TIMI 48, HAT 1, JAST, NASPEAF, PROTECT AF, RE-LY concomitant use of antiplatelet, ROCKET AF renal dysfunction, SCAF mortality, SPAF, SPORTIF elderly patients, SPORTIF hypertension, SPORTIF III, SPORTIF INR control, SPORTIF risk of bleeding, Turpie AG et al 1993, 非弁膜症性心房細動患者における抗血栓療法
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