抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
CODICIA Right-to-Left Shunt in Cryptogenic Stroke
結論 若年,高齢いずれの脳梗塞患者においても,多量の右左シャントは,心房中隔瘤合併の有無を問わず,脳梗塞再発の独立危険因子ではなかった。

目的 原因不明の初発脳梗塞患者において,脳卒中再発が右左シャントの程度と関連があるか,コントラスト経頭蓋ドプラ法(c-TCD)を用いて検討。
デザイン 観察研究。
セッティング 多施設(17施設),スペイン。
期間 試験期間は2000年3月-2005年10月。平均追跡期間は729.2±410.8日。
対象患者 486例。18歳以上,発症から30日以内の脳梗塞または一過性脳虚血発作(TIA)患者で,標準化された病因学プロトコール(血管リスク因子の病歴,片頭痛歴,突発性脳卒中の潜在因子,臨床検査,ルーチンの血液および凝固検査,CTまたはMRI,経頭蓋および頸部ドプラ超音波検査,12誘導ECGおよび心エコー検査)にて明確な原因がわからず,TOAST分類で原因不明と診断された症例。
【除外基準】―
【患者背景】平均年齢は右左シャントなし群60.8±14.8歳,非多量右左シャント群56.47±13.5歳,多量右左シャント群51.6±15.2歳(p<0.001)。各群の男性56.6%,59.8%,63.0%。選定基準該当疾患が脳梗塞85.2%,77.3%,76.0%。心房中隔瘤合併(経食道心エコー施行例295例のみ)3.1%,18.3%,48.2%(p<0.001)。Canadian Stroke Scaleによる入院時の脳卒中重症度中央値(範囲;TIAは除く)8.0(6.0-9.5),9.0(7.5-10),9.5(7.5-10)(p<0.001)。退院時のmodified Rankin Score[mRS] 0-1 47.5%,53.3%,70.4%(p<0.001)。
治療法 攪拌した食塩水を造影剤として肘正中静脈に注入し,c-TCDで中大脳動脈のマイクロバブルを観測。右左シャントなし群(189例),非多量右左シャント群(97例。食塩水注入後7秒間に観測されたマイクロバブルが25個以下),多量右左シャント群(200例。マイクロバブルが25個超)に分け,比較。
追跡完了率 追跡不能は24例(解析から除外)。
【脱落理由】―
結果

●評価項目
右左シャントは61.1%,多量の右左シャントは41.2%にみられた。55歳未満では全例に比し多く認められた(右左シャント70.7% vs 52.5%,多量の右左シャント51.5% vs 31.9%,p<0.001)。
脳梗塞再発は右左シャントなし群6.3%,非多量右左シャント群6.2%,多量右左シャント群5.0%と有意差は認められなかった(p=0.58)。この結果は55歳未満に限っても同様であった;4.5% vs 2.3% vs 3.4%(p=0.75)。心房中隔瘤合併と脳梗塞再発との関連は認められなかった。
回帰分析によると,右左シャントと脳梗塞再発との関連は認められなかった。全例;OR 0.94,95%CI 0.36-2.40(p=0.89),55歳未満;OR 0.93,95%CI 0.18-4.91(p=0.93)。
多量右左シャント群の脳梗塞再発において,投与された抗血栓療法別の有意差は認められなかった。全例;抗血小板療法6.6% vs抗凝固療法1.6%(p=0.18),55歳未満;3.5% vs 3.2%(p=0.94)。

●有害事象

文献: Serena J, et al.; CODICIA, Right-to-Left Shunt in Cryptogenic Stroke Study. Recurrent stroke and massive right-to-left shunt: results from the prospective Spanish multicenter (CODICIA) study. Stroke 2008; 39: 3131-6. pubmed
関連トライアル PC Trial, RESPECT
関連記事