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CSPS post hoc analysis
結論 糖尿病患者は脳梗塞再発のリスクに著しくさらされている。cilostazolはラクナ梗塞患者における血管イベント再発予防に有用であり,高リスク患者(糖尿病かつ/または高血圧)においても効果があると考えられる。

目的 脳梗塞患者における高血圧や糖尿病などの合併症の影響を調査し,特にそれらを有する高リスク患者に対するcilostazolの効果を検討。
デザイン 本論文はCSPS試験(Cilostazol Stroke Prevention Study,J Stroke Cerebrovasc Dis 2000;9:147-57)のpost hoc解析。
セッティング 多施設(183施設),日本。
期間 試験期間は1992-1996年の1.8±1.3(最長4.8)年。
対象患者 1052例。CSPS試験対象者1095例(ランダム化1-6ヵ月前に症候性脳梗塞を発症した患者。診断は臨床的兆候および症状より確認し,全例にCTまたはMRIを施行)のうちのper protocol集団。
【除外基準】一過性脳虚血発作,心原性脳梗塞。
【患者背景】脳梗塞の病型はラクナ梗塞:cilostazol群396例,プラセボ群389例,各群のアテローム血栓性梗塞:73例,68例,原因不明:57例,69例。
治療法 cilostazol群(547例。100mg,1日2回投与),プラセボ群(548例)にランダム化。
追跡完了率
結果

●評価項目
リスク因子別の検討では,糖尿病患者の脳梗塞再発率は9.4%/年と,非糖尿病患者4.7%/年に比し高かった(p=0.01)。他は有意差が認められなかった。高血圧:6.3%/年 vs 5.0%/年(p=0.39),虚血性心疾患:7.5%/年 vs 5.6%/年(p=0.51),高コレステロール血症:5.7%/年 vs 5.8%/年(p=1.00)。
cilostazolはプラセボに比し脳梗塞再発を抑制した(cilostazol群3.37%/年 vs プラセボ群5.78%/年,RRR 41.7%,p=0.02)。脳梗塞病型別では,ラクナ梗塞(RRR 43.4%,p=0.04)では有意差が認められたが,アテローム血栓性梗塞(RRR 39.8%,p=0.26),原因不明の脳梗塞(RRR 44.5%,p=0.44)では有意差は認められなかった(不均一性p=1.00)。
リスク因子別では,糖尿病,高血圧でcilostazolの効果が認められた。糖尿病患者RRR 64.4%,p=0.008,非糖尿病患者RRR 28.3%,p=0.20,不均一性p=0.16。高血圧患者RRR 58.0%,p=0.003,非高血圧患者RRR 5.2%,p=0.89,不均一性p=0.09。

●有害事象
cilostazol群の出血発生率はプラセボ群と有意差は認められなかった。

文献: Shinohara Y, et al. Antiplatelet cilostazol is beneficial in diabetic and/or hypertensive ischemic stroke patients. Subgroup analysis of the cilostazol stroke prevention study. Cerebrovasc Dis 2008; 26: 63-70. pubmed
関連トライアル CASISP, CISRS, COMPASS, CSPS 2, DECLARE-DIABETES, DECLARE-LONG II, PRoFESS acute ischemic stroke, S-ACCESS, TOSS-2, WARSS, 急性脳梗塞/TIA患者への抗血小板療法:2剤併用療法と単剤療法の比較
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