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Garcia DA et al Risk of thromboembolism with short-term interruption of warfarin therapy
結論 小手技を必要とする長期抗凝固療法を受けている患者において,5日以内の周術期のwarfarin投与中断は血栓塞栓症の低リスクと関連する。橋渡し抗凝固療法を投与する前に血栓塞栓症と出血のリスクを比較検討するべきである。

目的 小手技のためのwarfarin療法短期中断に関連する血栓塞栓症と出血のリスクを検討。一次エンドポイント:warfarin中断後30日以内の血栓塞栓症または出血。
デザイン 観察研究。
セッティング 多施設(101施設)。
期間 登録期間は2000年4月4日-2002年3月6日。
対象患者 1024例,1293件。生検/小手術などの手技(大腸内視鏡検査324件,口腔または歯科手術323件,眼科手術116件,その他530件)のためwarfarin療法を中断した18歳以上の患者。warfarin療法の適応は心房細動(AF)550例,深部静脈血栓塞栓症(DVT)144例,人工弁132例,脳卒中93例,左室機能不全34例,その他71例。
【除外基準】入院を必要とする外科的手技(冠動脈インターベンションを含む)。
【患者背景】平均年齢は71.9±10.6歳。
治療法
追跡完了率
【脱落理由】―
結果

●評価項目
warfarin中断期間が確認できたのは1130件(87.4%)で,5日以内は947件(83.8%),7日以上は71件(6.3%)。
血栓塞栓症高リスクは73例(7.1%),橋渡し療法(低分子量heparin)を受けた者は88例(8.6%)。
warfarin中断後30日以内の血栓塞栓症は7例(0.7%,95%CI 0.3-1.4%)に発生した。内訳は軽症脳卒中2例,虚血腸管1例,脳卒中1例,肺塞栓症2例,DVT1例。全例とも橋渡し抗凝固療法は投与されていなかった。血栓塞栓症高リスクの者は2例(いずれも肺塞栓症)。
手技後の大出血は6例(0.6%,95%CI 0.2-1.3%)に発生した。内訳は硬膜下自然出血1例,大腸内視鏡検査後の消化管出血4例,コンパートメント症候群の軟組織出血1例で,橋渡し療法を受けていた者はこのうち4例。
大出血ではないが臨床的に重篤な出血は17例(1.7%,95%CI 1-2.6%),橋渡し療法を受けていた者は10例。
AF患者(550例)における動脈血栓塞栓症の発生は4例であった。大出血は2例,大出血ではないが臨床的に重篤な出血は4例に発生,この6例のうちheparinを投与されていたのは1例。

●有害事象

文献: Garcia DA, et al. Risk of thromboembolism with short-term interruption of warfarin therapy. Arch Intern Med 2008; 168: 63-9. pubmed
関連トライアル Crowther MA et al, ELATE, FCSA, Jaffer AK et al, Lakkireddy D et al, Main-LITE, Meurin P et al, MUSICA , PROSPECT , PROTECT AF, RE-LY periprocedural bleeding, Tafur AJ et al, Tompkins C et al, Witt DM et al, 長期VKA療法患者における周術期橋渡し療法
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