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RIETE clinical score
結論 深部静脈血栓塞栓症(DVT)患者において,有害イベント発生の低/高リスクは,体重<70kg,癌,両側性DVT,4日以上の固定,腎不全,慢性心不全をスコア化することにより簡便に識別できる。

目的 下肢の急性静脈血栓塞栓症(VTE)患者において,有害事象に関連する臨床的特徴を同定。評価項目:治療の最初の15日間における症候性肺塞栓症(PE),DVT再発,大出血,死亡。
デザイン 登録研究。
セッティング 多施設(103施設)。4ヵ国(スペイン,フランス,イタリア,アルゼンチン)。
期間 本論文における登録期間は2005年6月まで。
対象患者 4405例。RIETE試験の対象患者(客観的試験により確認された症候性急性DVTまたはPEを有する連続患者)のうち,急性DVTを呈した患者。
【除外基準】表記なし。
【患者背景】65歳超は有害事象発生群(124例)72%,発生なし群(4281例)62%(p=0.02),男性51%,53%。
治療法 本論文では,対象患者のうちランダムに選択した67%(導出サンプル)で有害事象に関連する臨床的特徴を検討し,残りの33%(内部検証サンプル)でそれを検証。
追跡完了率
結果

●評価項目
試験期間中,有害事象は124例(2.8%),138件に発生した。うち,症候性PEは15例(0.3%),DVT再発は18例(0.4%),大出血は37例(0.8%),死亡は68例(1.5%)。死亡の内訳は播種性悪性腫瘍15例,致死的出血8例,致死的PE 2例,呼吸不全(PEを除外するための試験を実施せず)7例,不明24例など。
多変量解析によると,有害イベントリスク上昇と関連がみられたのは体重<70kg(導出サンプルにおけるオッズ比[OR]1.5,p=0.07,検証サンプルにおけるOR 1.9,p=0.10,スコア=1),癌(導出サンプルOR 6.2,p<0.001,検証サンプルOR 2.2,p=0.05,スコア=4),両側性DVT(導出サンプルOR 3.3,p=0.004,検証サンプルOR 4.4,p=0.01,スコア=2),4日以上の固定(immobilization)(導出サンプルOR 2.8,p<0.001,検証サンプルOR 2.1,p=0.05,スコア=2),クレアチニン・クリアランス(CrCl)<30mL/分(導出サンプルOR 8.0,p<0.001,検証サンプルOR 4.5,p=0.02,スコア=4),CrCl 30-60mL/分(導出サンプルOR 4.1,p<0.001,検証サンプルOR 4.0,p=0.02,スコア=3),慢性心不全(導出サンプルOR 2.1,p=0.08,検証サンプルOR 6.5,p<0.001,スコア=1)であった。
これらの変数を両群に付加してリスクスコアを作成すると,ROC曲線下面積は導出サンプル0.81,検証サンプル0.79で,低リスク/高リスクを識別するためのスコアのカットオフ値は3であった。
有害イベント発生率は,導出サンプル;スコアの合計≦2では1.2%,≧3では6.8%,検証サンプル:1.0% vs 4.7%。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Trujillo-Santos J, et al; RIETE Investigators. Predicting adverse outcome in outpatients with acute deep vein thrombosis. findings from the RIETE Registry. J Vasc Surg 2006; 44: 789-93. pubmed
関連トライアル Hestia Study, RIETE registry thrombolytic therapy, Wells PS et al
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