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PARTNER PAD Awareness, Risk, and Treatment: New Resources for Survival
結論 プライマリーケア診療所において末梢動脈疾患(PAD)有病率は高いが,その診断に関する医師の認知度は比較的低い。足首上腕血圧比(ABI)単純測定は認識されていないPADを多数同定した。PAD患者におけるアテローム性動脈硬化症リスク因子保有率は高いが,心血管疾患(CVD)患者に比し,治療を受けている割合は低い。PADの過小診断は,PADに関連する虚血性心疾患のリスクの効果的な二次予防を妨げている可能性がある。

目的 プライマリーケア診療所において,ABIを用いたPAD発見法が実用可能かどうか検討。さらに,医師・患者のPADに対する認知度,PADに関連するアテローム性動脈硬化症リスク因子の大きさ,抗血小板療法の使用について評価。
デザイン コホート研究。
セッティング 多施設(27の地域コーディネートセンター,350の診療所),米国。
期間 登録期間は1999年6-10月。
対象患者 6417例。70歳以上,あるいは50-69歳で糖尿病の既往かつ/または喫煙歴(10箱・年以上)のある者。
【除外基準】―
【患者背景】平均年齢,男性の割合は参照群68.9±10.0歳,41.3%,PADのみのうちPAD新規発症患者は70.8±10.1歳,35.4%,PAD既往患者は71.5±9.3歳,44.3%,CVDのみ71.2±8.9歳,58.0%,PAD+CVD合併のうちPAD新規発症患者は73.2±9.2歳,51.6%,PAD既往患者は72.3±9.1歳,57.7%。
治療法 スクリーンされた患者を(1)アテローム性動脈硬化症が認められない者(参照群),(2)PADのみ認められた患者,(3)CVDのみ認められた患者,(4)PAD+CAD合併患者に分けて比較。また,カルテ審査に記録あり/PADと確認された血管異常の既往/四肢動脈血行再建術施行歴のある者は,スクリーニング調査時のABI値にかかわらずPAD既往患者とし,カルテ審査に記録がなくスクリーニング調査期間中にABI≦0.9であった者はPAD新規発症患者とした。
追跡完了率
結果

●評価項目
スクリーン後データが得られた6417例のうち,PAD患者は1865例(29%,PADのみ825例,PAD+CVD合併1040例),CVDのみは1527例(24%),アテローム性動脈硬化症が認められない者(参照群)は3025例であった。
本論文の調査によって新規にPADと診断された患者は,PADのみのうち457例(55%),PAD+CVD合併のうち366例(35%)。
PAD既往患者の83%は自身の診断を認知していたが,医師側では49%であった(p<0.01)。認知度の相違について,CVD合併の有無による差はみられなかった。
PAD患者において,典型的間欠性跛行は11%ときわめて少なかった。
PAD患者はCVD患者と同様のアテローム性動脈硬化症リスク因子を有していたが,CVD患者に比し喫煙率が高く,以下の疾患および抗血小板療法を受けている割合が低かった(すべてp<0.001);喫煙(PAD新規発症患者53%/PAD既往患者51%,CVDのみ35%),脂質異常症治療(44/56%,73%),高血圧治療(84/88%,95%),抗血小板薬使用(33/54%,71%)。糖尿病および女性においてホルモン代替療法の治療を受けている割合は同等であった;糖尿病治療(81/85%,82%),ホルモン代替療法治療(34/33%,33%)。

●有害事象

文献: Hirsch AT, et al. Peripheral arterial disease detection, awareness, and treatment in primary care. JAMA 2001; 286: 1317-24. pubmed
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