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ACTIVE W paroxysmal vs sustained
結論 経口抗凝固薬またはaspirin+clopidogrel投与を受けている発作性心房細動(AF)患者の血栓塞栓症のリスクは,慢性AF患者と同等であり,このリスクは経口抗凝固薬により減少させることができる。

目的 (1)経口抗凝固薬またはaspirin+clopidogrel投与を受けているAF患者において,発作性AF患者は慢性AF患者に比し脳卒中リスクが同等,または低いかを検討。(2)発作性AF患者において,経口抗凝固薬またはaspirin+clopidogrelの有効性と安全性に差異があるか検討。本論文のエンドポイント:全脳卒中+非中枢神経系(CNS)全身性塞栓症。
デザイン 本論文はACTIVE W(Lancet 2006; 367: 1903-12)のサブ解析。
セッティング
期間 登録期間は2003年6月-2004年12月。2005年8月,データ安全性モニタリング委員会は,本試験において抗凝固療法の有効性が抗血小板療法に比し明らかであるとして試験中止を勧告。追跡期間中央値は1.3年。
対象患者 6697例。心電図でAFと診断され,以下の1つ以上に該当する患者:75歳以上,高血圧の治療中,脳卒中/一過性脳虚血性発作/非CNS全身性塞栓症の既往,左心室機能障害(左室駆出率<45%),末梢動脈疾患。55-74歳で上記の危険因子を有さない場合は,薬物治療を要する糖尿病または冠動脈疾患の既往。
【除外基準】―
【患者背景】平均年齢は発作性AF群68.7±9.6歳,慢性AF群70.6±9.4歳(p=0.0000)。
治療法 aspirin +clopidogrel群(aspirin 75-100mg/日+clopidogrel 75mg/日併用)と抗凝固薬群(目標国際標準比[INR]2.0-3.0)にランダム化。
本論文では発作性AF患者(1202例)と慢性AF患者(5495例。持続性AF 891例+永続性AF 4604例)を比較。
追跡完了率
【脱落理由】―
結果

●評価項目
[病型別の検討]
発作性AF群は慢性AF群に比し若く,AF歴が短く,高血圧が多く,弁膜症,心不全,糖尿病が少なかった。
エンドポイントは発作性AF群29例(2.0/100例・年),慢性AF群155例(2.2/100例・年)に発生した(補正後相対リスク[RR]0.94,95%CI 0.63-1.40,p=0.755)。脳卒中は25例 vs 136例,非CNS全身性塞栓症は4例 vs 20例。
[薬剤別の検討]
慢性AF群では,aspirin+clopidogrel投与者は経口抗凝固薬投与者に比しエンドポイントの発生が多かった(RR 2.09[1.50-2.93],p=0.0000)。発作性AF群はRR 1.61[0.76-33.42],p=0.211と有意差は認められなかった。
全出血は,aspirin+clopidogrel投与者の方が経口抗凝固薬投与者に比し多かった(慢性AF群:15.0/100例・年 vs 12.9/100例・年,p=0.0032,発作性AF群:15.3/100例・年 vs 12.0/100例・年,p=0.0386)。
大出血は慢性AF群2.3/100例・年 vs 2.0/100例・年,p=0.4325,発作性AF群2.8/100例・年 vs 3.2/100例・年,p=0.6793と,いずれも有意差は認められなかった。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Hohnloser SH, et al; ACTIVE W Investigators. Incidence of stroke in paroxysmal versus sustained atrial fibrillation in patients taking oral anticoagulation or combined antiplatelet therapy: an ACTIVE W Substudy. J Am Coll Cardiol 2007; 50: 2156-61. pubmed
関連トライアル ACTIVE A, ACTIVE W, ACTIVE W CHADS2 score, ACTIVE W INR control, CARESS, CHARISMA atrial fibrillation, CHARISMA stroke severity, CHARISMA subgroup analysis, EAFT 1993, ESPRIT , Hansen ML et al, Hart RG et al, HAT 1, IST 2001, J-RHYTHM Registry anticoagulation, JAST, Lamberts M et al, NASPEAF, NVAFにおける全身性塞栓症予防のためのwarfarin, ORBIT-AF, PROTECT AF, RE-LY concomitant use of antiplatelet, ROCKET AF post hoc analysis, SPAF I-III 2000, SPAF III 1996, SPAF III 1998, SPAF III von Willebrand factor, van Walraven C et al, warfarinによるNVAF患者の脳卒中予防, WAVE, 心血管疾患リスクを有する患者におけるaspirin+OAC併用とOAC単独投与の比較
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