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OPTIMIST Optimized Phase 3 Tifacogin in Multicenter International Sepsis Trial
結論 国際標準比(INR)高値の重症敗血症患者において,tifacoginの全死亡率抑制効果は認められなかった。tifacoginは,ベースラインのINR値にかかわらず,出血リスク上昇と関連していた。

目的 重症敗血症患者において,INR≧1.2の症例ではtifacoginの安全性と有効性を,INR<1.2の症例では安全性のみを評価。有効性のエンドポイント:試験薬投与28日の全死亡率。安全性のエンドポイント:出血イベントの発生率と重症度,死亡率。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(245施設)。17ヵ国(北米,ヨーロッパ,イスラエル)。
期間 登録期間はステージ1(INR≧1.2の患者のみ)が2000年3月21日-2001年9月27日,ステージ2(上記患者に加えINR<1.2の患者も登録)が2001年1月19日-9月27日。
対象患者 1955例(INR≧1.2:1754例,<1.2:201例)。18歳以上の入院患者で,2つ以上の全身性炎症反応症候群の徴候,2つ以上の臓器障害かつ/または試験薬投与開始前24時間以内の臓器灌流低下が認められた患者。ステージ1ではさらに,INR≧1.2(重症敗血症以外の薬物療法/疾患に起因するものではない)の者。
【除外基準】表記なし。
【患者背景】INR≧1.2の症例の平均年齢はtifacogin群62.4±15.2歳,プラセボ群62.3±15.1歳。
治療法 患者をINR≧1.2,<1.2に層別化後,tifacogin群(INR≧1.2:880例,<1.2:83例。0.025mg/kg・時を96時間静注),プラセボ群(INR≧1.2:874例,<1.2:118例)にランダム化。
追跡完了率 脱落はtifacogin群(INR≧1.2)2例,プラセボ群(INR≧1.2,<1.2)各1例。
【脱落理由】試験参加合意撤回,追跡不能。
結果

●評価項目
INR≧1.2の症例における全死亡はtifacogin群301例(34.2%),プラセボ群296例(33.9%)と有意差は認められなかった(相対リスク1.01[95%CI 0.89-1.15],p=0.88)。
INR≧1.2の症例における全出血イベントは215例(24%)vs 168例(19%)とtifacogin群で高かった(p=0.008)。重篤な出血イベントは57例(6.5%)vs 42例(4.8%)(p=0.13)と同等であったが,そのうち中枢神経系の出血は9例(1%)vs 3例(0.3%)と,tifacogin群で高い傾向がみられた(p=0.08)。
INR<1.2の症例における全出血イベントは20例(24%)vs 25例(21%)(p=0.63),うち重篤な出血は5例(6.0%)vs 4例(3.3%)(p=0.37)。

●有害事象
全有害事象は,INR≧1.2の症例では801例(91%)vs 802例(92%)(p=0.58),INR<1.2の症例では78例(94%)vs 108例(92%)(p=0.52)。
そのうち重度の有害事象は,INR≧1.2の症例では447例(51%)vs 443例(51%)(p=0.96),INR<1.2の症例では30例(36%)vs 51例(43%)(p=0.31)。

文献: Abraham E, et al; OPTIMIST Trial Study Group. Efficacy and safety of tifacogin (recombinant tissue factor pathway inhibitor) in severe sepsis: a randomized controlled trial. JAMA 2003; 290: 238-47. pubmed
関連トライアル Crowther MA et al, OASIS-6, Saito H et al, SPORTIF V, SYNERGY, THRIVE
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