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Crowther MA et al A comparison of two intensities of warfarin for the prevention of recurrent thrombosis in patients with the antiphospholipid antibody syndrome
結論 血栓イベントの既往を有する抗リン脂質抗体症候群患者において,血栓症再発予防のための高強度warfarin療法は,中強度療法に優らなかった。中強度群で血栓症の再発率が低かったことから,同症候群患者には中強度療法が適切であると示唆された。

目的 血栓イベントの既往を有する抗リン脂質抗体症候群患者において,高強度warfarin療法が必要であるか,高強度療法と中強度療法を比較。有効性の一次エンドポイント:血栓症の再発(脳卒中/一過性脳虚血発作,心筋梗塞,末梢動脈血栓症,大脳静脈血栓症,深部静脈血栓症,肺塞栓症)。安全性の一次エンドポイント:出血。
デザイン ランダム化,二重盲検,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(リウマチと血栓塞栓症の3次ケア施設13施設)。
期間 登録期間は1998年2月-2001年5月。平均追跡期間は2.7年。
対象患者 114例。動/静脈に客観的に確認された血栓を有し,3ヵ月以上間隔をあけた2回の試験で抗リン脂質抗体が陽性(ループス性抗凝固因子かつ/または中等度以上の力価のIgG型抗カルジオリピン抗体の検出)であった者。IgM型抗カルジオリピン抗体のみの者は除外した。
【除外基準】臨床的に重篤な出血素質(血小板数5万/mm3未満の難治性血小板減少症など),3ヵ月以内の頭蓋内出血/脳卒中/消化管出血の既往,目標プロトロンビン時間国際標準比(PT-INR)2.0以上のwarfarin投与期間中に起きた血栓症再発の既往など。
【患者背景】平均年齢は高強度群43(範囲20-80)歳,中強度群41(21-81)歳。
治療法 高強度群(56例。目標INR 3.1-4.0),中強度群(58例。同 2.0-3.0)にランダム化。
追跡完了率 試験薬早期中止は高強度群21例,中強度群13例。
【脱落理由】血栓イベントの疑い 高強度群5例 vs 中強度群5例,大出血3例 vs 1例,妊娠1例 vs 0例,血小板減少症 1例vs 0例,試験参加合意撤回11例 vs 7例。
結果

●評価項目
PT-INRの平均値は高強度群3.3,中強度群2.3であった。
血栓症の再発は高強度群6例(10.7%)と,中強度群2例(3.4%)に比し多かったが,有意差は認められなかった(ハザード比[HR]3.1,95%CI 0.6-15.0,p=0.15)。
内訳は,高強度群6例は深部静脈血栓症3例,脳卒中,肺塞栓症,心筋梗塞各1例。中強度群2例は深部静脈血栓症,心筋梗塞各1例。
大出血は高強度群3例,中強度群4例に発生した(HR 1.0,95%CI 0.2-4.8,p=0.96)。全出血は14例 vs 11例(HR 1.9,95%CI 0.8-4.2,p=0.13)。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Crowther MA, et al. A comparison of two intensities of warfarin for the prevention of recurrent thrombosis in patients with the antiphospholipid antibody syndrome. N Engl J Med 2003; 349: 1133-8. pubmed
関連トライアル AFASAK 2 1999, ELATE, EXULT A, Fontan Anticoagulation Study, Hylek EM et al, JNAF-ESP, OASIS Pilot Study 1998, Palareti G et al, Pengo V et al, PREVENT 2003, SPAF III 1996, SPORTIF INR control, THRIVE, THRIVE III, TPT, WAPS, WARP, WARSS, WASID
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