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Kristensen L et al Incidence of atrial fibrillation and thromboembolism in a randomised trial of atrial versus dual chamber pacing in 177 patients with sick sinus syndrome
結論 洞不全症候群患者において,心房ペースメーカー(AAIR)は心房心室ペースメーカー(DDDR)に比し心房細動(AF)発症率が低く,徐脈頻脈症候群の有無で補正後も優っていた。徐脈頻脈症候群は血栓塞栓症リスクの上昇と関連していた。

目的 AAIRまたはDDDR植込みを受けた洞不全症候群患者において,AFおよび血栓塞栓症発症率を検討。一次エンドポイント:AF,脳卒中。
デザイン ランダム化,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(2施設)。デンマーク。
期間 登録期間は1994年12月-1999年3月(DANPANCE試験開始のため時期を早めて登録中止),追跡終了は2000年3月。平均追跡期間は2.9±1.1年(範囲6日-5.3年)。
対象患者 177例。症候性の徐脈(<40拍/分)または症候性QRS休止(2秒以上)を有し,房室伝導が正常(≦70歳ではPQ間隔≦220ms,>70歳では≦260ms)で,脚ブロックを有さない(QRS幅<120ms)洞不全症候群患者で,ペースメーカー植込みを施行された者。
【除外基準】―
【患者背景】平均年齢は全群とも74±9歳。
治療法 AAIR群(54例),DDDR-s群(60例。AV delayを110-150msに設定),DDDR-l群(63例。AV delayを300msに設定)にランダム化。
追跡完了率
【脱落理由】―
結果

●評価項目
1回以上の外来においてAFと診断された患者はAAIR群4例(7.4%),DDDR-s群14例(23.3%),DDDR-l群11例(17.5%)と,AAIR群において少なかった(p=0.03,log rank test)。AAIR群におけるAF発症リスクは,徐脈頻脈症候群の有無で補正後もDDDR-s群に比し低かった(相対リスク0.27,95%CI 0.09-0.83,p=0.02)。
血栓塞栓イベントは順に3例(5.6%),7例(11.7%),4例(6.3%)に発生(p=0.32,log rank test),すべて脳卒中であった。全14例のうち,致死的脳卒中は4例,ペースメーカー植込み時に徐脈頻脈症候群であった者は12例,発症前にAFと診断された者は2名,発症時にwarfarin投与を受けていた者は1例。
血栓塞栓症の有意な予測因子は徐脈頻脈症候群(相対リスク7.5,95%CI 1.6-36.2,p=0.01)と血栓塞栓症の既往(相対リスク4.7,95%CI 1.2-17.9,p=0.02)であった。

●有害事象

文献: Kristensen L, et al. Incidence of atrial fibrillation and thromboembolism in a randomised trial of atrial versus dual chamber pacing in 177 patients with sick sinus syndrome. Heart 2004; 90: 661-6. pubmed
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