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Gherli T et al Comparing warfarin with aspirin after biological aortic valve replacement: a prospective study
結論 大動脈弁生体弁置換術(BAVR)後の早期抗凝固療法において,脳虚血イベント,出血,生存率に関し,低用量aspirin,warfarinいずれの優位性も認められなかった。

目的 BAVR後早期における生存率と脳血栓塞栓症予防のためのaspirinとwarfarin投与の有効性を比較。エンドポイント:脳虚血イベント,出血,生存率。
デザイン 観察研究。
セッティング 単施設。イタリア。
期間 試験期間は2001年1月-2002年12月。
対象患者 249例。BAVR施行のための入院患者。BAVR施行前後に洞調律を確認。
【除外基準】脳虚血,血液凝固障害,アテローム性頸動脈硬化疾患,末梢血管疾患,僧帽弁疾患併発,二弁置換,長期の抗凝固療法歴,試験期間中の心房細動,術後24時間以内(試験薬投与前)の緊急の脳/大出血イベントなど。
【患者背景】平均年齢はaspirin群70.0±8.8歳,warfarin群72.9±7.1歳(p=0.007)。
治療法 BAVRは9名の医師により行われた。うち5名がaspirinを,4名がwarfarinの投与を選択したため,患者の試験薬割り当てはどの術者が担当したかによった。
aspirin群(141例)には術後第2日より低用量aspirin(100mg/日)を, warfarin群(108例)には術後第1日より低分子量heparin,第2日より warfarinを投与し,3ヵ月継続後aspirinに変更。低分子量heparin の投与は国際標準比(INR)が2.0-3.0となるまで継続。
追跡完了率 100%。
【脱落理由】―
結果

●評価項目
術後の脳虚血発症(24時間後以降3ヵ月まで)はaspirin群3例(2.1%),warfarin群5例(4.6%)で,有意差は認められなかった(p=0.299)。3ヵ月以降も1例(0.7%)vs 3例(2.8%)と有意差は認められなかった(p=0.319)。うち致死的脳虚血は2例で,いずれもwarfarin群であった。
大出血は3例(2.1%)vs 4例(3.7%)と有意差は認められなかった(p=0.473)。aspirin群の3例はすべて消化管出血で,warfarin群の出血は伏在静脈摘出部位1例,縦隔2例,頭蓋内1例(術後第20日に死亡)であった。
脳卒中非発症生存率は2群間で有意差は認められなかった(ハザード比 2.62,95%CI 0.79-8.69,p=0.102)。
生存率曲線は2群間で有意差は認められなかった(ハザード比 1.88,95%CI 0.44-7.97,p=0.386)。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Gherli T, et al. Comparing warfarin with aspirin after biological aortic valve replacement: a prospective study. Circulation 2004; 110: 496-500. pubmed
関連トライアル Altman R et al, BAT, Garcia DA et al, Georgiadis D et al, 2009, GRACE warfarin and antiplatelet therapy, RE-LY periprocedural bleeding, SPORTIF risk of bleeding, Turpie AG et al 1993, WARCEF
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