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United Kingdom Medical Research Council Primary Thrombocythemia 1 Study
結論 血管イベント高リスクの本態性血小板血症患者において,hydroxyurea+低用量aspirinの効果は,anagrelide+低用量aspirinを上回った。

目的 血栓症高リスクの本態性血小板血症患者において,hydroxyurea+aspirinとanagrelide+aspirinの効果を比較。一次エンドポイント:血栓症/出血による死亡+動脈/静脈血栓イベント+重篤な出血。二次エンドポイント:動脈/静脈血栓イベント,重篤な出血,死亡,骨髄線維症/急性骨髄性白血病/骨髄異形成/真性赤血球増加症への移行,血小板数。
デザイン ランダム化,オープン,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(138施設)。3ヵ国(英国,アイルランド,オーストラリア)。
期間 登録期間は1997年8月20日-2002年8月15日。追跡期間中央値は39ヵ月(範囲12-72ヵ月)。
血管イベント,死亡,骨髄線維症などに関する群間差が3SEの境界に近接または超えたため,2003年9月1日に試験中止となった。
対象患者 809例。本態性血小板血症で血管イベント高リスク(60歳以上,血小板数≧100万/m3,虚血/血栓症/塞栓症の既往,本態性血小板血症による出血,治療を要する高血圧症,血糖低下薬を要する糖尿病)を1つ以上を有する18歳以上の患者。
【除外基準】t(9;22)転座/BCR-ABL融合遺伝子,骨髄異形成/骨髄線維症の血液学的徴候,反応性血小板増加症,安静時/きわめて軽度の労作時における息切れ/心臓痛,3ヵ月以内の心筋梗塞;重度うっ血性心不全;重度心室性不整脈,下肢潰瘍など。
【患者背景】年齢中央値はhydroxyurea群62歳(範囲21-88歳),anagrelide群61歳(23-88歳)。
治療法 hydroxyurea群(404例。 hydroxyurea 0.5-1g/日より開始),anagrelide群(405例。anagrelide 0.5mg ,1日2回より開始)にランダム化。
両群ともに,血小板数<40万/m3を維持するために投与量を調整。治療3ヵ月以上で血小板数≧60万/m3の患者は治療失敗と定義。
全例にaspirin 75mg/日(オーストラリアは100mg/日)を投与(aspirin禁忌の患者には代替薬を投与)。
追跡完了率 追跡不能は6例。
【脱落理由】移住(4例)など。
結果

●評価項目
一次エンドポイントは,hydroxyurea群に比してanagrelide群で有意に多かった[36例 vs 55例,オッズ比(OR)1.57,95%CI 1.04-2.37,p=0.03]。
二次エンドポイントは,hydroxyurea群に比してanagrelide群では,動脈血栓イベント(17例 vs 37例,OR 2.16,95%CI 1.27-3.69,p=0.004)(一過性脳虚血発作 1例 vs 14例,p<0.001),重篤な出血(8例 vs 22例,OR 2.61,95%CI 1.27-5.33,p=0.008),骨髄線維症への移行(5例 vs 16例,OR 2.92,95%CI 1.24-6.86,p=0.01)が多く,静脈血栓塞栓イベント(14例 vs 3例,OR 0.27,95%CI 0.11-0.71,p=0.006)(深部静脈血栓9例 vs 1例,p=0.009)が少なかった。
その他,急性骨髄性白血病への移行は6例 vs 4例(OR 0.67,95%CI 0.20-2.33),真性赤血球増加症への移行は1例 vs 1例(OR 1.00,95%CI 0.06-1.60),死亡は27例 vs 31例(OR 1.15,95%CI 0.69-1.93)(血栓症9例 vs 11例,出血4例 vs 4例,血管疾患4例 vs 3例)で,群間差は認められなかった。
また,血小板数は両群で同程度に長期コントロールされた。

●有害事象
非血栓症の心血管イベント27例 vs 92例(p<0.001)。
治療脱落は79例 vs 148例(p<0.001)で,うち副作用による脱落は43例 vs 88例(p<0.001),重篤な有害事象/エンドポイントによる脱落は4例 vs 22例(p<0.001)。

文献: Harrison CN, et al; United Kingdom Medical Research Council Primary Thrombocythemia 1 Study. Hydroxyurea compared with anagrelide in high-risk essential thrombocythemia. N Engl J Med 2005; 353: 33-45. pubmed
関連トライアル CHARISMA, ECLAP, PRISM-PLUS 1998, REAL-LATE / ZEST-LATE
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