抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
ELATE Extended Low-Intensity Anticoagulation for Thrombo-Embolism
結論 特別な誘因なく発症した静脈血栓塞栓症(VTE)患者において,通常warfarin療法は低強度warfarin療法に比し,VTE再発に対する長期予防効果が高かった。低強度warfarin療法は臨床的に重大な出血のリスクを低下させなかった。

目的 特別な誘因なく発症したVTE患者において,目標国際標準比(INR)1.5-1.9の低強度warfarin療法と同2.0-3.0の通常warfarin療法を比較。出血,VTE再発,死亡を評価。
デザイン ランダム化,二重盲検。
セッティング 多施設(16施設)。米国,カナダ。
期間 登録期間は1998年12月1日-2001年5月30日。追跡終了は2002年6月30日。
対象患者 738例。特別な誘因のないVTE(重大な血栓症リスク因子*がなく,客観的に認められた症候性の近位部の深部静脈血栓塞栓症/肺血栓塞栓症)を1回以上発症し,通常の経口抗凝固療法を3ヵ月以上受けた連続患者。抗リン脂質抗体以外の理由による凝固能亢進状態の患者は対象とした。
*:血栓症発症前3ヵ月以内の脚の骨折またはギプス固定,入院による3日連続の絶対安静状態,30分超の全身麻酔を伴う手術,および2年以内の活動性癌。
【除外基準】その他のwarfarin療法の適応,抗リン脂質抗体など。
【患者背景】平均年齢は両群とも57±16歳。
治療法 施設,および最初の抗凝固療法期間(3-4ヵ月,>4ヵ月)で層別化後, 低強度warfarin群(369例。目標INR1.5-1.9)と,通常warfarin群(369例。目標INR値2.0-3.0)にランダム化。以後,6ヵ月ごとに評価。
追跡完了率 二重盲検治療からの脱落は低強度群84例,通常群58例。
結果

●評価項目
大出血は低強度群9例(1.1/100例・年),通常群8例(0.9/100例・年)で,有意差はなかった(ハザード比[HR]1.2,95%CI 0.4-3.0,p=0.76)。全出血でも有意差は認められなかった(39例 vs 31例,HR 1.3,95%CI 0.8-2.1,p=0.26)。
VTE再発は低強度群16例(1.9/100例・年)と,通常群6例(0.7/100例・年)に比し多かった(HR 2.8,95%CI 1.1-7.0,p=0.03)。うち,致死性肺血栓塞栓症が1例 vs 2例に認められた。
死亡は16例 vs 8例(HR 2.1[95%CI 0.9-4.8,p=0.09])で,有意差はなかった。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Kearon C, et al; Extended Low-Intensity Anticoagulation for Thrombo-Embolism Investigators. Comparison of low-intensity warfarin therapy with conventional-intensity warfarin therapy for long-term prevention of recurrent venous thromboembolism. N Engl J Med 2003; 349: 631-9. pubmed
関連トライアル AMPLIFY, ASPIRE, Campbell IA et al, CASSIOPEA, COAG, Crowther MA et al, Crowther MA et al, EXULT A, Garcia DA et al, Guerrouij M et al, Hokusai-VTE, JNAF-ESP, Palareti G et al, Pengo V et al, PREVENT 2003, RE-COVER, RE-COVER II , RE-LY risk of bleeding, RE-MEDY & RE-SONATE, SPAF III 1996, SPORTIF pooled analysis, SPORTIF V, THRIVE, THRIVE III, Turpie AG et al 1993, van Gogh Studies prophylaxis, VTE再発予防療法の至適期間, WAPS, WARFASA, WARIS 1990, WARP, WARPED stable INR control, WARSS, Witt DM et al
関連記事